事故に関連した日記。医療に限らずいろいろな面から

医療インシデントレポートシステム 2007/12/04
富士通ソフトウェアテクノロジーズのインシデントレポートシステムです。
調べるとたくさんあるのでしょうけど、お値段はどこもこんなものですか?


■10646 2007/04/06
驚きか?とれともこんなもんかな?というかんじ。電力不正総点検で、10646不正があった。そのうち原発は455。
すくなけりゃ、隠してんじゃないかと思い。多けりゃひどいねぇと…

■ミニカーから 2007/04/05
ゼンマイ式ミニカーから出た火花が、酸素濃度が高い状態にいる患児に燃え移る。カイロとかが危険ということは知っていましたが、まさかそんなものまで危険とは…



■続原発不正 2007/03/15
北陸電力で臨界事故が起こっていたが報告をしていなかったということが報道されていました。
電力会社の隠蔽がよく報道されていますが、この業界だけの問題なのでしょうか? システムとか業務の問題でしょうか? それとも日本人がもうすでにそのような体質になっしまったのでしょうか? 昔の日本人はもっときっちりしていたようなイメージがあるのですが…もし日本人というものが隠せばいいやという考えになっているのなら医療も、もっともっと隠蔽がでてくるかも知れませんねぇ



■すばらしい医師 2007/03/15
夜間、早朝にこれは医師に報告しておくべきかどうか迷うときがあります。起こしても悪いしなぁ~ でも…
というときです。報告すると起こされた不機嫌さが明らかな医師もいます。
ある医師は、「よくぞ報告してくれた」と逆に喜んでくれているように言うそうです。そうなると看護師も報告をしやすい、それが患者が悪くなることを防ぐことができますし、結局患者の変化は医師自身にも返ってくるのですが、このような看護師の心まで考えてくれる医師が多いといいですね。



■塩化カリウム 2007/02/20
以前にも同様の事故があり、静脈注射すると致命的となることからパッケージとか注意の表示とか改善されたと感じていたが、事故が生じてしまった。原液ではなくもっと低濃度に出来ないものだろうか?



■ガス 2007/02/20
ガス器具で1989年以降にCO中毒にて199人亡くなっているそうだ。原因は器具だけの問題ではなく、利用者の誤使用もある。そもそもガスは危ないもの。でも安全だと思ってガスを使っている。医療もそもそも危ないもの、体を切ったり、薬物を入れるのだから。



■東京電力原発不正 2007/02/19
不正を洗い出すために、正直に申告した社員には責任を厳しく追及しないとした。申告がたくさんあったとのことだが、問題なのは重要な部分の隠蔽。原子力発電というところは他のところよりも風当たりが強くモラルが問われるでしょうに、この状態。そもそも人間がそういうものなのか? それとも企業体質なのか?


■車産業はすごい 2007/01/29
安全のことがいわれ、安全装置のために時間もお金もかけ安全デバイスを満載することで安全になりました。
しかしどんどん車は重くなっていき通常なら燃費も悪くなってしまうところを、燃費までよくなっています。全く企業努力には頭が下がる。そして交通事故死が大幅に減少した。車の安全装備によるところが大きいと思われる。
医療安全はどうだろう。安全に関していろいろしているのに医療事故報道は相変わらず多い。日本でも医療事故で何万人もなくなっているという話があるが、本当に効果が上がっているのか?事故は減少しているのか?
どのように効果を調べているの?


■手厚い人員配置が患者を守る 2006/10/27
協会ニュース Vol.472 特集 医療事故から学ぶ のなかに
"医療安全と看護配置"について述べられています。受け持ち患者が一人増えると死亡率が7%増える。常時7対1ても、常時4対1に比べると23%も患者死亡率が高いのですねぇ。診療の方では手術件数とか成功率とかが病院を選ぶ際の指標になっていますが、看護師の人数はあんまり見てくれていないのかも知れません。看護師の数が多いということが病院の選択肢の一つになればいいと思います。一般の人は常時何人といわれてもわかりずらいかもしれません。いまだに完全看護という事を言われる方も……

■カルテ改ざんはなぜ起きる 2006/04/09
「カルテ改ざんはなぜ起きる」石川寛俊+カルテ改ざん問題研究会 日本評論社
書評を見ただけで読んでいませんが、医療事故関係で本当にたくさんの本が出版されました。いろいろな切り口があるものだと感心します。




■余裕のないところに安全はない 2006/03/27
JALが整備などの技術面、営業の両面からいろいろ言われています。あんなに良かったのに、お手本だったのに、なぜこうなったのか? 理由はいろいろあるのでしょうが、経営一つをとってみても余裕がないのではないかと感じます。余裕があれば他にも目がいきます。しかし余裕がなければ自分のことで精一杯、そして優先順位をつけて仕事をするでしょうが後回しになることも多いはず・・・


■安全のプロ 2006/01/29
長岡技術科学大学に安全のプロを育成する大学院を開設する。理系の安全工学、文系の安全管理、など総合的なもので、人間工学的なところもあるとのことです。こちらのHPを見ると「安全のための手引き」というものもありますね。


■楽をしたいと思うのがつね 2006/01/28
いろいろな取り決めがあっても他の人が楽な方法でしていると、あの人もしているから楽な方法のほうがいいや! という感じでどんどん楽な方向に流れがちです。
人為ミス未然防止法 冨沢 祐子/中山 賢一著 日科技連出版社

人為ミスの発生を未然に防ぐ画期的な手法だそうです。
この出版社日科技連出版社は、
有名なジェームス・リーズンの組織事故とか保守事故とか
あと信頼性工学などもあり、進んでいる他の分野のミス防止とか事故防止がたくさんあります。


■夜間の危険性 2005/11/28
人数が少ないことなどもありますが、夜間は暗い事による確認不足とか見間違えがあります。
懐中電灯でてらしても昼間の見え方とは違いますし、何度も布団をはぐって確認ははばかられます。夜間になると
"こうだろう"ということが多いかも知れません。


医療の質・安全学会 2005/11/03

工学者や認知心理学者幅広い視点から医療の安全策提言につなげるはじめての学会だそうです。
最近いろいろな分野から医療事故防止のための提言がされているが、それらがまとまることは効率的でもあるしおもしろいと思います。医療の常識は、他の産業においては非常識のところも多いでしょう。工学系ですと、抵抗などは数値を色で表していました。3ならば「だいだい色」覚え方は"だい3の男"。 デザイン関係の人が入るともっとおもしろいかも知れません。

医療の質・安全学会


■見舞いの男性に誤って点滴 2005/10/08
個室でベッドに寝ていた人に患者の名前を確認したところ「お願いします」などと答えたため見舞いの人に点滴をしたという事故がありました。点滴をする際の確認方法は、名前を名乗ってもらって確認するなどで防げたのかも知れませんが、「お願いします」と言う人も…そういえば救急外来で注射しますというと家族が腕まくりをしたということも。誰もストッパーになれず混乱するばかり…                          300



■海外安全情報 2005/09/22
という番組がNHKであります。内容は某国の治安が悪化しています。某国に台風が来ます。感染症が…とか
危険情報にすればよいと思うのだけど、安全情報なのですね。


■コンピュ-タ化でもミスは減らない? 2005/08/05
退役軍人局ソルトレイク・シティー医療システムの医師、Jonathan R. Nebeker博士らの研究によると医療施設がコンピュータ化を進めても有害事象を招く投薬ミスは減っていない
Archives of Internal Medicine(2005; 165: 1111-1116)
とショッキングなものです。コンピュ-タ化によってミスの内容が変わってきたのでしょうか?


■本の紹介 2 2005/07/03
看護師がいなくなる?  フェイ・サタリ- 西村書店 2005

帯には、「あなたの命とナ-スの関係 看護師不足が引き起こす医療事故」とあります。看護師の担当患者が4人から6人に増えると患者の死亡する危険率は14%増加するなどとあります。でもそんな堅苦しいことばかりでなくアメリカの病院の忙しさも同じ悩みをかかえているなぁ~と楽しく読めますよ。


■本の紹介 2005/06/20
医療事故 知っておきたい実情と問題点  押田茂實 祥伝社新書 2005

法医学の専門家で医療事故防止ビデオなどを出されています。
この本は法的な見方で書かれています。しかし立場として医療者としての立場、患者としての立場でも書かれています。私たち医療をする側も被害者になる事もあるわけです。医療事故について法的な事についてわかりやすく書かれており、不得意といわれている法を事例も多く学びやすいと思います。裁判のことから事故後の家族への対応などたくさんのことが書かれています。なかでも「アイムソ−リ−と言おう」はアイムソ−リ−と言うことで文句は3倍になったが、賠償額は三分の一に減ったというものです。
他にも満載で法律はちょっと…という方におすすめです。自分を守るためにも知っておいて損はないです。


■株式会社の診療所開設申請 2005/05/22
という記事がありました。JR福知山線の事故でコスト、利便性を安全性より重視したとの報道が多くあります。
さて、株式会社参入によって安全はどう変わるのでしょうか? 利益追求なのか? それとも安全に力をいれ効率的な経営ができるのか?


■運転士と車掌 2005/05/22
JR福知山線の事故
車掌は社内試験でなれるが、運転士は国家資格を取得しなければならないそうで、運転士の方が格が上という意識があるそうな、それで上下の関係ができ、車掌が運転士に注意するということは難しいそうです。看護師と医師との関係もそういうところがあって東部地域病院の事故など、コミュニケ-ションを取らないことが事故につながった事例でしょう。国鉄時代は車掌は営業系統、運転士は運転系統に別れていたとのこと。


■日勤教育 2005/05/01
JR福知山線の事故
事故やオーバーランを起こした運転士らに、再発防止のために"日勤教育"というのがあるそうですが、報道などによると懲罰的な意味合いが強いようです。こんな指導がよくないことを医療は、鉄道、航空機から学んでいたと思うのですが、鉄道がこの状態。航空機の方も最近マイナスの報道が多い。
明日で一週間…被害者が運ばれた病院は、学生の時実習に行っていた病院なのです。そちらも修羅場だっただろうなと…      ちょっと皮肉




■日本医療機能評価機構の報告 2 2005/04/17
報告書で気になったのは、事故の件数が"看護の療養上の世話"が117件で、全体の22.0%をしめているということです。そして死亡事件が18件と報告されていました。
"看護の療養上の世話"の事故で多い順に ・移動中 ・その他の療養上の世話に関する場面 ・排泄中となっています。また、薬剤などでも看護師が関係していることも考えられます。
重大事故ばかりのこの報告書において22.0%は多いように感じます。原因の一つとしては、看護業務の種類が多種多様でしかもそれを並行してこなしていかなければならないところもあるのではないかと思います。



■日本医療機能評価機構の報告 1 2005/04/17

医療事故情報収集等事業 第1回報告書 平成17年4月15日 
財団法人日本医療機能評価機能 医療事故防止センタ-

医療事故を報告した病院の病床数は全体の一割をしめているそうで、それらの報告の半年間での死亡は83件であったことから単純計算すると、日本においては医療事故で年間1660人が亡くなっていることになります。
従来アメリカの報告から日本でも数万人が医療事故でなくなっているのではないかと推測されていましたが、
調査方法の違いか、氷山の一角なのか単純計算で1660人。


■不正行為、迷惑行為 2005/03/14
3月8日の四国新聞ニュ-スで、救急車をタクシ-がわりに呼び、更に隊員に暴行を加えた人物が逮捕されました。
また、救急車有料化を検討という記事がサンケイ新聞にありました。
どこでも同じような悩みがあるのだと推測します。
このような不正行為、迷惑行為をするやからはどこにでもいます。医療の現場でもそれによって適正な医療が出来ないときもあると思います。下の"包丁"と一緒ですけど、ぜひ対策を検討してみてください。
我々を守るためにも、患者を守るためにも。                             290


■包丁 2005/03/14
隣町で包丁を持った男が強盗をした事件がありました。子どもが通っている小学校は授業を短縮し、集団下校になりたくさんの父兄が集まっていました。地震などの災害のための避難訓練をしていましたが、不審者に対する訓練もしなければいけなくなってきています。病院はどうでしょうか? そろそろ不審者、不当要求対策はされているのでしょうか? 2月16日に書きました。"さすまた"ですけど病院でも導入しているところがあるようです。


■医療安全成功事例大会 2005/02/26
今月号(3月号)の「看護」
神奈川県看護協会
「第1回医療安全成功事例大会」報告事例 p.92~96
というのがありました。今まで失敗から学ぼうという逆からのアプロ-チが多かったのですが、
ちゃんと成功事例を共有することは非常に大切なことだと思いますし、その方が情報を出しやすいですよね。
行き詰まった事故防止を打破する一つの方法だと思います。
神奈川県看護協会の福留はるみさんという方が書かれていますが、神奈川県看護協会は事故防止に熱心です。

社団法人 神奈川県看護協会
医療安全情報・相談 があり 「熱く語ろう!患者安全BBS」というのもあります。相談にのってもらえるかも?


■さすまた 2005/02/16
また、学校に不審者が入り一人の先生が刺されなくなられ、2名重傷だそうです。
警察官が職員室にある"さすまた"という器具を使い不審者の動きを封じて取り押さえたそうです。
この刺股(さすまた)というのは江戸時代に下手人をつかまえるために使われていたようです。そんなものを小学校に置いておかなければいけなくなったということ。病院の防犯を考えると"さすまた"さえもない。他に危険な薬物などはたくさんありますけど、そんなものが役に立つわけはなく、本当に有事の際はどうするの? 病院も学校と似ていますし、今まででも同様の事件がありました。真剣に考えないと…
看護学雑誌 3月号 2005 医学書院
特集 看護師として働くことをあきらめないために
p.243~p.246
「看護を脅かす理不尽な暴力を見過ごしていませんか」


■ハインリッヒの法則 2005/02/16
免許の更新に行きました。違反をしていましたので優良運転者講習ではなく、講習時間の長い一般運転者講習を受けました。そこでvideoを見ましたが、ハインリッヒの法則が出てきてニヤニヤと、すっかり普通の言葉になったのですね。爆笑問題も「爆笑問題のハインリッヒの法則」という本を出してますしね。
さてその違反なのですが、右折禁止のところを違反し、つかまりました。当然警察官は、違反をするのをちゃんと確認してつかまえるわけですが、違反しないように注意するのが事故防止じゃないの? そりゃ~事故が起こって処理はするけど予防はしないって事ですか?事故を減らす気はないの?!と 数年前の違反に腹を立てています。


■キシロカイン 2005/02/09
キシロカインの事故が続いたことがありました。
濃度2%のところを濃度10%のものを間違って与薬してしまうというミスが続きました。そこで製造元は濃度10%のものを製造中止にするそうですが、そうすると今度は「日本ホスピス緩和ケア協会」がペインコントロ−ルのため濃度10%の販売継続を求めているとのことです。
対策はなかなかうまくいかないようですけど、日本ホスピス緩和ケア協会スペシャルとかは作れないのかな?



■和解 2005/02/02
東京女子医大の医療事故で和解
個人対組織ではなく「被害者連絡会」(28家族)と病院側が交渉し和解に至ったとのこと。
これはこれで一つの問題解決になってよかったのだと思います。ADR(裁判外紛争処理)により双方が納得した形なのだと思います。しかし、新聞の報道によりますと、どうも原因究明はできていないようなのです。調べられないというところもあるようですが、紛争解決だけが問題では無いと思うのですが…



■いじめ 2005/01/25
コミュニケ-ション、チ-ムワ-クというのは事故防止に大きな影響があります。
これらが円滑に行っているところは事故防止の可能性が高いと思いますが、そうでないところは…
さて暴力に続き、今度は"いじめ"です。患者からの暴力もありますが、職員から職員への暴力、セクハラも存在します。暴力には身体的なもの言語的なものがあります。"いじめ"によりコミュニケ-ションの障害とかチ-ムワ-クが悪くなる。離職率が高くなる。看護の質が下がる。更に辞める。などの負の循環のところがあるのではないでしょうか? "いじめ"もタブ-だと思いますが、大きな問題だと感じています。これもどなたか研究してみませんか?



■文庫になりました 2005/01/24
「医療事故」山内桂子 山内隆久 朝日新聞社 が文庫本となり朝日文庫より発売されています。
著者の一人の山内隆久さんは残念なことに2002年に白血病で亡くなられています。
文庫本では、その時の闘病記が追加されています。
医療事故を患者側から見た、事故防止をされていた方の闘病記ですので、他の闘病記と違って事故防止の視点があります。しかし、それにより逆に苦しいこともあったのではないかと感じました。
もし、「医療事故」を読まれていない方は文庫本となり安いですからぜひどうぞ。
様々な提案がありおすすめです。



■チェック地獄、対策地獄 2005/01/04

あけましておめでとうございます。

事故が生じるたびに様々な対策が行われます。
チェック方法にはトリプルダブルチェックというようなウルトラ技まであるようです。
しかし過剰なチェック、そして対策による歪みに対しての対策ということが出現して、他の仕事を圧迫することが出現し始めているようです。だんだんと対策のあり地獄に入っていくような気がしています。
その部分だけでなく全体を考えていかなければいけないですし、シンプルなシステムが望ましいと思います。
基本に立ち戻り、確実にチェックをする。時間をかけて。
あまりにも多数のチェックは、リンゲルマン現象という社会的手抜きが生じるのではないかと思います。



■患者参加の事故防止 2004/11/08
「看護」2004年10月号(Vol.56No.12)から全6回の予定だそうです。執筆者は、鮎澤純子さんと山内桂子さんです。
患者参加は、このHPでも取り扱っていますが、全く具体性のないものでした。この連載にはさらなる安全のために患者の声、力を活かす方法があります。参加型良い感じです。カンファレンスも患者参加にすればおもしろいと思います。実際に精神科病棟では行われていることです。自分に行われているケアの質の評価を、ケアのあり方に意見を言う事で事故防止はもちろん、患者本人にあった看護の提供が出来るかも知れません。お仕着せの医療反対という声も聞こえますが、看護もそうなのかも知れません。今は連載の2回目です。残りも楽しみです。   280


■学会 2004/10/27
日本精神科看護学会 第10回精神科救急・急性期看護
に行ってきました、
あまり事故とは関係ないようですが、職場暴力をテ-マの一つとしてあげていました。
リスクマネジメントには職場暴力も含まれますが、精神科以外の一般病棟、外来では暴力、セクハラなどがあってもなかなかヒヤリハットなどの報告はしていないようです。これから暴力は増えてくる可能性があります。
今から報告をするなど対策をとっていった方がよいと思います。安全でない職場は離職率も高くなるでしょうし、志気にも影響します。ぜひ対策を。


■忙しいは言い訳に… 2004/9/27
医学書院 週間医学界新聞 第2598号
対談 システム改善による医療事故防止 河野龍太郎 庄子由美
部分を引用しますと
「航空管制官は,1つのレーダースコープに表示される飛行機の数が一定以上に増えて,1人で対応できないと判断されたら即座に業務を他の人と分担します。なぜなら,1人が扱える飛行機の数には限界があるからです。つまり,人間が一度にやれる作業量には限界があるのです。」とありました。
何対いくつという枠にとらわれず
業務量に応じて看護師を調整できたらいいのにと思います。
実際に病棟に属さないヘルプを専門としている看護師もいるらしいです。
それはそれで大変ですし、病院のシステムなどが同じでないとそれも事故原因となる場合もあるかも知れませんが、
とにかく忙しすぎます。忙しいと言ってはいけない。と言われていますが、
忙しいを言い訳にしなければ、何も改善しないのではないかと思います。もっと忙しいと言ったらどうでしょう?
実際忙しいわけですし。
昔の看護の話を聞くと一人夜勤が当たり前の時代があったそうです。複数の急変患者があると対応しきれず、医師を呼ぶ前に家族に心マッサ-ジを教えて心マッサ-ジを家族にしてもらったりしていたらしいです。随分昔の話らしいですけど。今そんな話を聞くととんでもない事!と思いますが、実は今もとんでもない状態なのかも知れません。
のおのさんが法相になった記念に…


■こうして事故は起こった 2004/9/9
「こうして事故は起こった」岐北厚生病院・編著 日総研
この本の紹介を書いておきます。 「こうして事故は起こった」
事故を公表しているところはありますが、事故分析にとどまらず人の動き、心の動き 動揺 など
事故が生じてからの対応の困難さと苦悩がわかります。
しかしこの本の良いところは、この痛恨の事故による、苦渋の体験からの教訓を忘れないため、他の施設でも活かして欲しいという願いから書かれていることです。
分析だけではわからないことが、見えてくるのではないかと思います。


■精神看護 2004/9/5
「精神看護」医学書院 はなかなかおもしろい雑誌です。
今月号のVol.7 No.5は、特集 医療者が楽になる「リスクマネジメント」です。
"楽になる"ですからねぇ。こうありました。
「リスクマネジメントって本当はどういう意味なの? 患者さんは守っても 看護師は守ってくれないの?」
精神科がどうしても主になりますけど、他とは全く違う切り口で、一般のリスクマネジャ-も楽しく読めると思います。
あっ こんな事はレポ-トに書かなくていいんだ。とかトリプルダブルチェックなどというチェック地獄から
"楽になる" 一口では言えないので読んでみてください。
一部を釜英介さんが書かれていますが、釜英介さん好きですね。ごっついおっさんらしいですけど


■憂鬱 2004/8/19
事故のことばかりしているせいか、敏感になりすぎてきました。
ちょっと友達が入院して出血して転院したときくと医療事故じゃないか?と思ったり
自分が入院したとき何が信じられるだろうか?チェックばかりして疑心暗鬼にならないだろうかと今から心配。
何も考えずにおまかせも楽で良いのかもと思ってしまいますが、人間はミスをおかすものだから
と考えるとやっぱりチェックばかりしてそうな気が…入院したら病気ではなくチェック疲れになったりして
あぁ憂鬱です。別に入院予定はなくただバテてるだけなんですけどね。
みなさん体には気をつけて! 夏をのりきりましょう!


■仰天 2004/8/18
1999年にアメリカで発表された医療ミスでのアメリカにおける推定死亡者年間最大約98000人という調査がありましたが、
今度は医療情報提供会社ヘルスグレ-ドによるとアメリカにおける医療ミスでの推定死亡者年間190000人。19万人!です。
あくまで推定ですし、どのような調査判定方法か詳しく知りませんが、19万人。傷害を受けた人が更に多数いるわけですから、医療を受けない方が長生きできそうな気もします。そもそも医療というものが危ないものです。
こうなってくると看護も"護る"ということから離れていってしまっているように…



Reference 2004/8/3
Reference というのを作りました。
事故関係の本、雑誌など参考となるところを集めました。
また本は、"2004年のもの" "本全て" "おすすめ本(雑誌を含む)" をプルダウンメニュ-で移動できるようにし、少しずつ項目を増やしていこうと思っています。
"おすすめ本"には「詳細」をつけました。レビュ-、おすすめ度などを参考にしていただけたらと思います。
amazon.co.jp の検索ボックスも設置しましたのでご利用ください。



■請求書 2004/8/3
平成7年の看護協会の調査によると事故事例の一位は"誤配膳"23.87%でした。
誤配膳によって検査が一日延びることがあれば、それだけ入院費用が余分かかるわけですが、請求書の明細はどうなっているのでしょうか? 事故による大きな損失があればミスの分を引いた請求が行くかも知れませんが、誤配膳ならば「すみません」で終わってしまっていないでしょうか?
間違ってされたものはちゃんと請求されずに処理されているのかな? ミスによる値引き-XX円とか…


■雇用と安全 2004/8/1

平成16年3月1日に紹介予定派遣の場合に限り、看護職員の労働者派遣が可能になりました。
看護協会 「医療機関における紹介予定派遣に関するガイドライン」
雑誌「看護」2004年8月号 にも 掲載されています。

また現在フィリピンなど外国人看護師の日本での労働問題が話し合われており、外国人看護師を条件付で受け入れる方向のようです。

この2つの大きな雇用の問題が看護にどのように影響するのでしょうか?
これらで安定した雇用を得ることができ
事故が減少したり、看護の質の向上が望めるのか
それとも逆のことが生じるのか、
話し合う必要があるのではないかと思います。


■棄却 2004/7/11

京都大学医学部付属病院のいわゆるエタノ-ル誤注入事故
控訴していましたが、7月7日 大阪高裁は、控訴を棄却しました。

雑誌「看護」に
「京都大学医学部付属病院エタノ-ル誤注入事故 京都地裁判決に関する意見書」日本看護協会
のレポ-トが掲載されています。
それには「再発防止のための事故調査」を求めています。

京都大学医学部付属病院の看護部長の島森好子さんの前職は日本看護協会常任理事です。
もっとも島森好子さんの着任は事故後からですが

同じ大学病院である大阪大学医学部付属病院においては、
大阪大学医学部付属病院
本院で発生した重大な医療事故について

外部の有識者を入れ医療事故調査委員会を設置し、分析対策をしHPなどで公表しています。
今のあり方としては、大阪大学医学部付属病院がただしいと思いますし、HPで公開するかどうかは別として、もう調査もしないようでは信頼は得られないのではないかと思います。
警察の原因究明と病院の真相究明とは異なると思います。今からではもう遅いのかも知れませんが、京都大学医学部付属病院看護部の対応を見える形で出していただきたいと思います。ぜひ                 270


■三菱自動車 2004/7/10
パ-ツが間に合わないらしく、修理の終わっていない車が走っています。
その間にもニュ-スで火を噴いたとか、発進せず事故とか報道されています。
程度問題かも知れないけど事故の可能性が高いのなら走らすべきではないのではと思います。
車に限らないことですが、危険情報がでればすぐに止めるべきです。危険を知りつつ使うというのであればそれなりのことは覚悟の上でと…


■セ-フティチャレンジラリ-150 2004/7/10

セ-フティチャレンジラリ-150 という交通事故防止があります。
交通事故防止のために1チ-ム3名が150日間無事故・無違反ならプレゼントがもらえる。というものです。
交通事故おこさないようにチ-ムでがんばりましょうという運動です。
これも結構おもしろいですね。プレゼントを得るために事故を隠蔽したのでは本末転倒ですが、
チ-ムでお互いに注意しあうことにより事故防止への意識が高まり、事故防止が進むのではないかと思います。
病棟に数チ-ム作ってみるのはどうでしょうか?
プレゼントがでるのがいいですよね。

いろいろな地域で行われているようです。
静岡の「セ-フティチャレンジラリ-150 」


■第6回医療マネジメント学会 4 2004/6/22
院内暴力に対する職員の安全に関する研究
essay3でも書きましたが、院内の暴力に関しては遅れている部分だと感じましたし、少しお話しすることのできた看護管理者の方もやはり暴力についての悩みを持っていらっしゃいました。
看護事故だけでなく、暴力によっても看護者は肉体的にも精神的にもダメ-ジを負っています。
また、看護という存在を脅かされることもあります。ぜひ全ての施設が暴力の対応を!


■第6回医療マネジメント学会 3 2004/6/22
与薬一つにしてもいろいろなシステムを作っていますが、ル−ルを逸脱した時にどのようにサポ-トしていくのか?
どのように正常な段階に戻せるのかが気になりました。マニュアル等は正常に守られるという前提で作っているのでもし逸脱する行為があればどうするのか? というのが少し疑問でした。    


■第6回医療マネジメント学会 2 2004/6/22
与薬システムのことですが、オ-ダリングシステムが入っているところ、そこまでできなくていろいろ工夫をされている病院さまざまでした。
医師がオ-ダ-をしてその後患者への与薬の流れがあるわけですが、
オ-ダ-後に医師が再び内容を確認するところは、どの時点であるのだろうかと思いました。
たとえば、当たらずとも遠からずという薬を間違ってオ-ダ-してしまったときは、
おそらく看護師も薬剤師もそのままチェックはパスしていくことも考えられます。
もし次回チェックが次回の処方なら、ずっと誤薬ということも考えられるのかな?と思いました。
重箱のすみかも知れませんが…     


■第6回医療マネジメント学会 1 2004/6/22

第6回医療マネジメント学会
を見に行ってきました。
シンポジウムの「医療の安全と質の管理」は、すごい人気だったようです。

内容で感じたのは、安全とお金、安全と時間のトレ−ド・オフの問題、トレ−ド・オフというのは、あちら立てればこちら立たず というものです。
時間とお金を(あと人も)バカスカ入れると安全になるけれども…と

「ブリンガムアンドウイミンズ病院のコンピュ-タ情報システムの開発費には190万ドル、維持費には年間50万ドルを要しているが、医療事故を減らし、不必要な検査や治療をなくすことによって、病院はすでにこのコストをペイしている。」
ヘルスケア リスクマネジメント 中島和江 児玉安司 医学書院 2000 p.52より 

どのように算定するのか。どのくらいお金をかければ事故がどの程度減少します。と
予算をもらうのはなかなか難しいと思います。
徹底的に安全策を取るというのが王道だとは思いますが

時間についてもそうです。その発表の中でトリプルチェックとかダブルサインとかという言葉がでてきましたが、そのようにチェックの回数を増やしたりするとそれによる時間、増やすことによる歪みがでてくるのではないかと思います。特に時間について、もし安全について多大な時間がかけられたとしても人数と時間は限られているので、他のところで時間が不足し結局は事故は減少しないということも考えられるかも知れません。
人の問題はまたの機会に…


■おすすめ 2004/5/20
「リスク感性」を磨くOJT 釜英介 日本看護協会出版会 2004
この本はいい本ですよ。実際にリスクマネをして突き当たる壁の解決法もありますし、いろいろなアイデアがあります。リスクというのが概念だけでなく実際にわかる、もう本当にたくさんの実施されていることがあります。
リスクマネジャ-の方には絶対役に立ちます。と自分の中では絶賛です。
文章も堅くなく、チンコロ? とか面白いものもあります。味わい深く読みましょう。     


hiyari-hatto.jp (ヒヤリ・ハット事例情報データベース) 2004/5/19
専用のアドレスでなかなか気合いが入っていると思います。
まだ発表された事例は少ないですが、
一番たくさんのデ-タ-を持っているのは厚生労働省ですからぜひ活用したいと思います。
更に「専門家からのコメント」もあり役に立つと思います。ただ文字ばかりですが…
ついでに"対策.jp"も作ってくれたらおもしろいかも
全国でいろいろな試み、アイデアがあるでしょうから 全国からの"taisaku.jp"どうでしょうか?        


■再びessay 2004/5/18
安全について今回は事故防止に限らず、看護者の安全について 「看護を守って! -看護者の受ける傷-」という作文を書きました。医療事故だけでなく、病院のそして医療の安全全体を考えなければいけないと思います。
医療事故以外にもリスクは様々なところにあります。暴力はタブ-だと思いますが、医療を受ける側も医療を行う側も安全でありたいと思っています。 医療安全総合サイトになれば…ならないか                


■新人 2004/5/3

新人は慣れましたでしょうか? ある病院の報告によると、新人が入ってきた4月よりも6月以降の方が事故が多いそうです。最初はプリセプタ-がついて指導しているから事故は少ないそうですが、慣れてきて自分でやるようになってからが危なく事故が増えるようです。新人だけでなく院内の勤務移動で来た人は、なまじっか手技的なことは知っているから早くから任されることが多いようですけど、意外と異なるところもあるようなので注意が必要かと思います。とにかく4月5月は、新人、勤務移動でごたごたします。不手際も多いです。
患者さんも入院するには秋ぐらいが落ちついて良いのかなぁ~ というわけにはいきませんので…

新人さんの言葉があります。
茄-子の窓 掲示板
忘れかけた自分をもう一度みてみます?                                260


■看護職賠償責任保険の支払い 2004/4/29
平成14年度の加入者は約14万5000人
事故報告・相談案件数が12件
保険金支払件数が対人事故1件
これも電話の対応が悪いというものだったようです。
看護師が関係した事故がある割には保険件数は少ないようですね。
もう少し保険金を安くしてくれてもと思うのですが、
「看護」2004年5月によると
保険会社が4月より保険料率を引き上げ賠償責任保険に加入している医師やコ・メディカル職種への限定的求償権行使などを取り入れた保険に切り替える。とありました。こうなると過失割合をどう判断するんでしょうか?



■コンフリクト・マネジメント 2004/3/31
今このコンフリクト・マネジメントというものに注目しています。
リスクマネジメントについてはご存じだと思います。
「コンフリクト・マネジメント」はあまり聞き覚えのない言葉だと思います。
裁判を見てみますと民事訴訟において賠償はお金であり、裁判で病院のシステムの改善の勧告をするものではないようです。しかし、被害者側は謝罪してもらいたい、原因究明をしてもらいたい、再発防止をしてもらいたいなどの要求があります。しかし民事裁判においてはそれらを満たすことができないようです。そこでコンフリクト・マネジメントです。事故が生じてからお互いが話し合い、お互いに歩み寄り双方にとって納得のいく方策を見つけ紛争を解決するものです。決して事故が生じたから訴訟になって双方ともくたびれて終わりではなく双方にとってよりよい解決方法があるのです。このコンフリクト・マネジメントに注目したいと思います。
少し本を読んだ程度の知識ですので間違っているかも知れませんので、
参考までに本の紹介とHPの紹介をしておきます。
◆医療紛争 和田仁孝 前田正一 医学書院 2001
◆医療・看護過誤と訴訟 稲葉一人 メディカ出版 2003
対話促進による紛争解決研究会
士民ネットワ-ク 民間型ADRとは


■医師と看護師 2004/3/30
医師は大変だと思います。
看護師の仕事は保健師助産師看護師法で大きく2つに分けられています。
診療の補助である仕事は、医師の指示の元でのものです。その仕事の看護師のミスは、最近ではチ-ム医療としてだんだん看護師の責任も重くなってきていますが、それでもまだまだ医師の問われる責任は大きなものがあります。
業務内容においては、看護師における重大事故はやはり薬剤に関することが多いようです。
しかし医師は手術などにおいて、技術の未熟、失敗で動脈を傷つけてしまうなどミスのダメ-ジは看護師のミスに比べてはるかに大きいでしょう。
下の出題ミスの場合公表しやすいのと同じように、看護は透明化しやすいと思います。いろいろな面でしがらみも少なく事故防止がやりやすい職種ではないかと思います。
とりあえず フレ-フレ-医師 事故防止は一番に医師にかかっている。
看護が、医師のサポ-トが少しでもできればいいのでしょうけどね。


■入試出題ミス 2004/3/29
大学入試の出題ミスの報道が目につきます。
大学側がミスを公表しなかった場合に後でもめたりすることを好ましく思わず、ミスをはっきり認め公表し対策した方が得策だと考えているようです。
医療との差は比べることは意味がないかも知れませんが、入試においても1点の差で大きな違いとなる場合もあり、生命にはあまり関係ないでしょうが、人生にとっては大きなものです。このようにミスを公表していくことは今の流れだと思います。


■独立行政法人 医薬品医療機器総合機構 2004/3/28
4月に発足する独立行政法人 医薬品医療機器総合機構の審議機関のメンバ-として薬害被害のメンバ-5名が参加するそうで、被害者の立場から提言をするそうです。医療事故関係でも調査委員会などにNPOの人が委員になっていたりするようですが、
こういうおおもとのところに被害者側が参加できると被害者側の声を反映することができ事故防止に弾みがつくのではないかと思います。被害者の意見がもっと行かせるようなシステムなりがあると良いですね。


■事故隠しから公表へ 2004/3/8

東京電力は自主点検記録に虚偽の記載、損傷の隠蔽をしていた事件がありましたが、

原子力発電所施設等に関するご指摘内容の公開について

「しない風土」「させない仕組み」へのとりくみ

企業倫理相談窓口を作り、原子力発電所施設などについて、社内外からの指摘を受け付け東京電力のホ-ムペ-ジで公開しています。
医療事故防止は原子力発電所、航空機などをお手本としてきましたが、東京電力の隠蔽にはがっかりさせられました。お手本としているところがこれでは…と言う思いでしたが、その後の対応が大切です。一度失った信頼はなかなか取り戻せませんが、できる限りのことをしていかなければいけません。


■行政処分 2004/2/22

1月30日に看護師の行政処分が発表されました。
14人中8人が医療ミスだそうです。
免許取り消しは窃盗罪で、当時勤務していたところの利用者宅に侵入、現金約一万五千円などを盗んだ窃盗罪だそうです。
現金約一万五千円で免許取り消し! と思ったのですが

保健師助産師看護師行政処分の考え方(厚生労働省) によると
詐欺・窃盗について
「患者の信頼を裏切り、患者の金員を盗むなど看護師等の立場を利用して行った事犯(業務関連の事犯)については、看護師等としての倫理性が欠落していると判断され、重くみるべきである。」だそうです。

以前の行政処分のデ-タ-はわかりませんが、これからは医療ミスによるものが増えてくるのだと思います。
行政処分を重いものにすると事故につながらないのではないか?と言う話もあるようですが看護師の場合はそうとは限らないのではないかと思います。


■学会 2004/2/20
医療ミス、学会責任で鑑定…腹腔鏡手術の死立件へ (読売新聞2/20)
昭和大学藤が丘病院での腹腔鏡手術において
泌尿器科学会のEE学会が県警からの依頼を受け、手術ビデオの鑑定を行いミスがあったことがわかったそうです。
手術ビデオがあったからできたものだと思います。第三者的立場に鑑定をすぐに受けることができるようなシステムですと病院側も患者側も納得しやすいものとなると思います。またEE学会は匿名にて検証を行ったということです。
昭和大学の事故調査委員会ではミスはなかったとあり、やはり院内だけでの調査では公平さも欠けるでしょうし、不充分のようです。学会などが安全に対して権限を持っていくことも一つの方法だと思います。



■西宮冷蔵復活 2004/2/12
西宮冷蔵という会社は、雪印食品がらみで事実を公にしたことでつぶれてしまいましたが、まわりの援助により復活するそうです。
不正なことをしていた事実を公にする それで会社がつぶれました。見て見ぬ振りをすればつぶれなくてすんだのかも知れません。医療に限らず組織の倫理ですが、三菱自動車、雪印食品など企業の不祥事が相次ぎ日本の倫理は地に落ちた気がします。
内部告発を推奨するわけではないのですが、ちゃんと意見を言う事ができ、それが正しければ直すことができるような体制も保護もないのだと思います。ですから西宮冷蔵のように会社がつぶれるのを覚悟で告発に踏み切ったのだと思います。
事故が生じた時にこそ組織の真価が問われると思います。もし事故を見たときちゃんと言うことができるでしょうか?誰に言いますか? もし言うことに無言の圧力をかけられたら…そんなこともうあって欲しくないです。フェアに!


■裏目 2004/2/3
他のところと同じ事をしているのだけど事故が減らない。
同じ方法でしているからダメなのだと全く逆の方法で行うとうまくいったということを聞きます。
また、こういう発想の転換が必要だと思っていますし、好きです。

さて、2月3日に報道がありました。横浜栄共済病院の輸血ミスの事故ですが、同姓の患者を間違えて輸血してしまったというものです。同姓の患者への間違いは後をたちませんが、この病院では"あえて"同姓者を同室にしていたそうです。おそらく同室に同姓者がいることで更に注意が行き届くとかの根拠を元にしたのだと思いますが…
また検証してみたいと思いますが、裏目に出たというところでしょうか?

そういえば韓国などは名字が少なく同姓者がすごく多いと思いますが、どのようにしているのでしょうか?
また、田舎の方は同じ名前の人が多いです。ちなみに師長と患者が同姓同名だったことがあります。さすがに間違えませんでしたが。                                       250


essay 2004/1/29
essayというのをアップしました。エッセイというと聞こえは良いですが
作文という感じです。高圧的な医師であるとか、激しい看護師には言いにくいですね。聞きにくいですね。 
あと上司にも言いにくいし、なんだか新卒にも言いにくいですけど……性格なのか、プロ意識に乏しいのか?
患者への接遇も大事ですけど、医療スタッフ間のコミュニケ-ションも大切だと思いますが、難しいですね。
私は誰にでもガンガン言えるという人、言われにくい人かも知れませんよ。



■患者の声 2004/1/13
本を読んだり、マニュアルを見るだけではわからないところも多いと思います。
患者の家族などからもいろいろなことを聞くことがあります。医療に対する不信感は医療者が思っているよりずっと深いものがあると思いました。
他の病院のことだから話をしてくれたのだと思いますが、医師のぞんざいな言葉、患者の家族が依頼しているのになかなか医師に連絡してくれず「ではしましょうか」という看護師の態度。そしてなかなか来てくれないこと。「歩けるだけましだと思え」と医師に言われたこと などなど
そう実際に話をしてみましょう。そうでないとわからないところも多く、そうでないと感じられないところもあると思います。たくさんの不満があります。本当にたくさんの そして医療者に言えない家族の姿があります。
やはり本の紹介を
「医療事故がとまらない」 毎日新聞医療問題取材班
集英社新書
悲惨です。事故防止をするためには向き合わなければいけないと思います。


■39年 2003/12/18
39年間看護をしてきた看護師が今年いっぱいで退職します。本当にごくろうさまでした。
さてその方は、39年という時代の変化の中で、ほとんど事故を起こしたことが無いようです。
彼女は、きっちりした性格できちんと確認をし、中途半端な事はしていませんでした。それらのことで、事故につながらなかったのだと思います。
それ以外に感じたことは、良くしゃべると言うことです。おしゃべりをするのではなく薬の変更、何かの指示があったとき周りの人にいっぱいしゃべるのです。もちろん申し送りはちゃんとしますが、それ以外にもたくさんの情報を周りに言うのです。そうすると聞いた人は、誰かがそのことを覚えていたり、また逆におかしいと思うこともあり、ストッパ-になることもあるようです。残っているんですね、頭の隅に、何かの時にひよっと思い出したりする。
ちなみに 見た事故はあるそうで……39年もいれば修羅場を……
その方の言葉は、ここにあります。


■輸出 2003/12/11
アメリカは看護師不足らしいです。そこでインドの看護師がアメリカに渡っているそうです。年収が自国の20倍にもなるそうで、希望者が多く、アメリカの人材派遣会社もインドにあるようです。インドの州側もアメリカに渡った看護師からの送金による経済効果のために支援しているとのことです。あまり事故とは関係ないけど、看護もこうなると商品なのかなぁ~と思ってしまいます。それにしてもアメリカでは看護は魅力的でなくなってきているのでしょうか?


■報告書 2003/12/9
精神科看護 2003 12 vol.30 精神看護出版
とまぁ聞き慣れない雑誌だと思いますが、特集に「医療安全管理を見なおそう」というのがありました。
その中で「安全管理」とはなにか 加納佳代子 八千代病院
事故報告書、ヒヤリハット報告書を報告するまでは自分の責任で、師長に報告することでスタッフは責任を果たし、責任は師長に行く。師長は部長に報告した時点で責任をとるのは部長となる。報告すれば上司が責任をとってくれる。この方法によって報告書はすぐに提出されるようになったとのことです。
また、ここでは報告書の添削があるようで、上からの質問点があれば、それを記述してまたスタッフに報告書が戻り更に詳しく書いてもらったりするようです。
おもしろいやり方です。病院はちゃんと責任をとってくれるという安心感も得られますし、レポ-トを提出して終わりではなくちゃんと自分も考えることができ、アドバイスを受けることができます。



■医療安全推進週間 11月23日~29日 2003/11/20
協会ニュ-ス Vol.437 2003.11.15
「2003 看護職がかかわった医療事故報道」
と言うのがありました。新聞報道された看護事故71件の分析がされています。
分類項目の多いものは、1.処置18件 2.与薬(注射・点滴)17件 3.人工呼吸器7件 4.環境調整6件 などですが
事故調査をすると上位にあげられる転倒・転落は3件の第7番目でした。やはり報道の多い項目というのは事故の重大性なのかと思いました。転倒・転落も大きな問題ですが、マスコミには取り上げにくい問題なのでしょうか?
転倒・転落の事故件数は多いと思います。注射ばかりでなくこちらも注目してして欲しいと思います。


■聞きに行きたい 2003/11/20
日本看護協会主催の医療安全シンポジウム 11月24日(日)13:30~17:00 東京 虎ノ門パストラル(新一階)
もう一杯かも知れませんけど、情報として載せておきます。
河野龍太郎さんなど有名な人がたくさん、近くなら 無料だし聞きに行きたいですが、いかんせんとおい…


■真空採血管 2003/11/19
真空採血管の約20%からセラチア菌、セレウス菌などが検出された。手技の方法によっては、逆流をして真空採血管内の細菌での感染の可能性があるとのこと。
欧米ではほとんどの真空採血管は滅菌処理がされているらしいですが…こんなところにも日本の考えの甘さがあるのでしょうか?
安全だろうとなにも考えずに使っている物が実は感染源になる可能性があるなんて恐ろしいことです。


■デザイン 2003/11/13
ユニバ−サルデザインという言葉をよく見るようになりました。
デザインとは色とか形だけの見栄えだけではないのです。
事故防止のためのデザインも必要であり、機能的でなければいけないと思います。
デザインとして注意喚起を促す「!」のような表示であるとか色、形、
間違った接続が出来ないようなチュ-ブのデザイン、輸液量の見やすい輸液ポンプのデザイン
大きい物としては病院建築における事故が生じにくいようなデザインもあると思います。
これらの一つ一つのデザイン以外に
もっとシステムなどト-タルで事故防止のためのデザインがあっても良いように思います。            


■判決! 2003/11/11
京都大学医学部付属病院でのエタノール誤混入事故について判決がありました。
裁判長は「基本的な注意義務を怠った事案で、病院の管理監督体制の有無にかかわらない」
とあり、複数の看護師などの関係した事故であるが、起訴された一人の看護師のみが禁固10カ月執行猶予3年の判決がありました。
この判決では被害者の家族も納得できないものではないかと思います。
真実の解明は遠くなり、全く昔の最初に間違った人を罰して終わりとしか思えない。
これでは事故防止をする余地がない。
2001年9月20日の横浜市大学病院によるいわゆる「患者取り違え事故」の横浜地裁の判決とほとんど同じだと感じました。(diary 2001/10/21)
裁判も時代の流れに合っていなければいけないと思うのですが…
他にも 報道によっては、エタノ-ル事件と事故ではなく"事件"としていたり、裁判長は「初歩的な過誤…」と述べたことが気になったりします。                                     240


■コミュニケ-ション 2003/10/20
9月24日に明らかになった。慈恵医大青戸病院の医療事故ですが、これは医療ミス、医療事故というより暴走事件だと感じました。今までの確認漏れとかの医療ミスとは全く違うタイプだと思います。
10月になっても関連の新しいニュ-スがどんどん出てきて書きそびれてしまいました。一体どうなっているのか?
さて、事故分析はいろいろされているようですが、掲示板でコミュニケ-ションの問題が上がっていました。
医師間のコミュニケ-ションの問題はともかくとして、看護師は医師に何のアドバイスが出来たでしょう。医師と看護師との良好な、また効果的なコミュニケ-ションとはどのようなものなのか? 対患者のコミュニケ-ションについてはいろいろありますが、医療者間のコミュニケ-ションのあり方も一つのテ-マとなるのではないかと思います。
と言うわけで「医療・看護討論用掲示板」
看護者がどの様に医師に伝えればよいか討論されています。
言えない医師 いますね。看護師の方もそうかも知れないが…。言えることが出来ていれば防ぐことが出来たことも多いと思う。でも…


■看護者の安全対策10か条?  2003/10/18
更にこの患者・家族の安全対策20か条には、下の「許せない! 2003/10/15」の暴力に関連しますが、病院内に不審者がいた場合、医療従事者が患者・家族の方から暴力・暴言・いわゆるセクハラなどを受けた場合などについて書かれています。
看護者の安全対策10か条も必要になって来ていると思います。どなたか作りませんか?


■患者・家族の安全対策20か条  2003/10/18
船橋市立医療センター医療安全対策室 に 3.患者・家族の皆様へのご案内 というpdfファイルがあります。
それに「患者・家族の安全対策20か条」があります。
この20か条は、リスクマネジメントに患者・家族の皆様にも参加していただくという事が前提で書かれています。
この20か条を作成し読んでいただいているとのことでおもしろいと思いました。
リスクマネジメントは、看護師など医療スタッフだけでなく治療を受ける患者の参加が不可欠だと思いますし、患者家族参加型のリスクマネジメントは、風通しも良く、間違いを発見しやすいと思います。おまかせではなく医療に参加しているという事が大切だと思います。
他にも"セカンドオピニオン"とか"身内に医療関係者がいるとき"などが書かれており興味深いです。
攻めのリスクマネジメントという感じがします。


■許せない! 2003/10/15

2/28のdiaryで「看護師長撃たれ死亡」について書きましたが、また! 
今年に入って看護者が被害者となった事件は
03/2/27 泉北陣内病院で元暴力団組長が発砲し、看護師長(39)が死亡、医師も胸を刺されて重傷を負った。
03/5/28 野田記念病院から、「看護助手が患者に刺された」と西成署に通報があった。同署員が駆けつけたところ、看護助手(22)が左胸を果物ナイフで刺されて4階病室前に倒れており、別の病院に運ばれたが死亡した。
03/6/3 大井小川クリニックで、受け付けに来た男がいきなり「この野郎」と大声を上げ、透析室にいた女性看護師長(54)を文化包丁で切りつけた。看護師長は男ともみ合いになり左顔面や左首など数か所を切られ軽傷。
そして今回 03/10/13
国立福山病院1階の夜間診察室で、通院患者で近くに住む無職の男(67)が、持っていた果物ナイフ(刃渡り約10センチ)で女性看護師(35)の右胸を刺した。看護師は重体。

もう病院の安全管理だけの話では無くなってきているのではないかと思います。
今、暴力には屈しないと言う強い態度で対策をしていかないとだめです。
職能団体である看護協会は看護師が傷害を受けていることに対してもっとアピ-ルすべきではないかと思います。
看護師も守られたいですよね。


■負けない 2003/9/30

大阪大学医学部付属病院で発生した医療事故の事故報告書がHPで公表されています。 
大阪大学医学部付属病院本院で発生した重大な医療事故について

残念なことですが、事故防止を一生懸命に行っていても事故は生じます。
リスクマネジャ-など安全管理担当方は事故が生じると失意で一杯だと思います。
医療事故調査委員会委員名簿 に 「中島和江」 と載っていましたので多分「ヘルスケアリスクマネジメント 
医学書院」 などを書かれた。あの中島和江さんだと思います。
そういう事故防止に熱心であろう病院でも事故は生じます。
まわりが、あの病院が…というようなところでも事故が起こります。

ここで、ちゃんとした事故報告書をホ-ムペ-ジに掲載するということは良心であり、他の類似の事故を作らない、という意思だと思いますし、なにより、今までちゃんと事故と向き合ってきたのだと感じます。
頑張ろう。


■NASA 2003/8/29
スペ-スシャトル「コロンビア」の事故の最終調査報告書が発表されました。
安全管理はNASAがお手本になってのではないかと思っていました。でも結局は他の事故を起こしたところと同じような、現場の声が上には伝わらない。運行優先などいろいろな理由が挙げられていました。
相次ぐ事故で、すっかりNASAの信頼はなくなってしまったようです。
結局すばらしいシステムを作っても人間ってこんなものなのですね。
時間がたつといろいろな要因はあるものの、筋道からはずれてしまうもののようです。
医療安全も今は、良いですけど医療安全に対してのコストが削られはじめたり、意識が低下すると問題が生じてくるかもしれません。「コロンビア」にならないように……


■日本医師会 2003/8/29
厚生労働省は、事故報告の義務付けを日本医師会の求めで国立病院などに限定するとのことです。
日本医師会。やはり強大な組織なんでしょうね。
情報の扱い方とかいろいろ問題もあるのでしょうけど、
一方では事故防止のための 医療安全推進者養成講座とかしているのに…

看護協会の方はどうなのでしようか? 


■日本のIOM?報告 2003/8/29
厚生労働省の研究班が年間何人の患者が医療事故の被害を受けているのかを推計する調査をはじめるそうです。
カルテを抜き取り調査するようです。
ちょっとだけ興味があります。一体日本において医療事故で何人亡くなっているのか。
同時に何人助かったかも出してほしいですね。それでようやく医療の価値が分かるというもの?


■50000 2003/8/23
少し前にカウンタ-が50000になりました。このホ-ムペ-ジを始めたのが2000年の5月でした。
その当時からの内容が、そのまま残っているところもあり、看護事故対策の面から見るとずいぶん古くさくなってきたところもあると思います。
でも看護事故に関する情報を提供していきたいと思います。そして少しでも看護事故が減り、看護事故で看護師も患者さんも苦しまないように願っています。
くだらないものですが 50000記念! というものを作ってみました。
これからもどうぞよろしくお願いします。


■TVR 2003/8/20

「西部警察」事故のあの車がTVRというメ-カ-のものです。
事故をおこした車はタスカンという名だったと思いますが、どんな車かというとマツダのロ-ドスタ−に350馬力のエンジンを積んだような車、まぁとんでもない車です。スポ-ツカ-ですので国産の高級車のように安全デバイス満載ではないのです。国産の高級車は、どんな人が運転しても安全で、事故回避してくれるように作っていますが、スポ-ツカ-は、乗り手を選びます。TVRを運転していた人は車が横滑りしていた時にカウンタ-(修正舵)を当てていたので全くの初心者では無いように見えましたが、やはりそれなりの車なのでトレ−ニングが必要と思いました。安全デバイス満載の車に載っていると(彼が何に乗っていたか知りませんが)対応しきれないのかも知れません。
何もかも自動になり、それにまかせっきりになっていた場合にトラブルがあったとき対応できる知識能力も必要ですよね。
ちなみに私はTVR好きです。

西部警察 実際の警察よりずっと後の対応が良いように思いましたが…                   230



■失敗のメカニズム 2003/8/18

失敗のメカニズム 芳賀繁 角川ソフィア文庫 2003
ヒュ-マンエラ-などについて書かれています。エラ−パタ-ン診断テストとかリ−ダ−シップと事故との関係とかありおもしろいです。文庫ですので手軽でさらっと読めます。

立教大学芳賀研究室 こちらのホ-ムペ-ジには著者の他の本、文献などの紹介があります。


■どうなるの? 2003/7/24
特集 注射・点滴・内服で起こりやすい"薬"のトラブル
Expert Nurse 8月号 Vol.19 No.10 2003 照林社
認知・判断ミスをしやすい薬と薬 間違う とどうなる?
間違いやすい薬 AとB
「Aと間違ってBが投与されたとき」どうなるのか、どういう症状がでるのか、
こういう間違ったらどうなるのかは知りたい情報でもあり、視点もおもしろいです。


■ゾロ品 2003/7/21
ゾロ品というのは 後発医薬品(または後発品) というそうです。
価格が安いため、コストの問題などから慣れ親しんできた強ミノ、ラシックスなどとおさらばになってしまいました。違う名称を言われてもなかなかピンと来なくて困ってしまいますが、コストのことも考えなくてはいけないので仕方のないことかもしれません。ところでその名前もよく知らないいわゆるゾロ品を見てみると、アンプルに 筋、静、と印刷されているところの印刷がずれており判別ができないような物でした。やっぱりこれじゃ二級品と思われても仕方ないでしょう。後発なら名称ももっとわかりやすいものにして欲しいと思うのですが、たとえば「オシッコデール」とか。現場で医師が「オシッコデール1A」と言うとちょっとまぬけかな?


■21世紀COEプログラム 2003/7/20
21世紀COEプログラムに看護系で聖路加看護大、兵庫県立看護大、千葉大、と3つ選ばれていました。
このCOEというのはセンタ-・オブ・エクセレンス "卓越した拠点" という意味だそうです。
兵庫県立看護大は、看護協会の会長の南裕子さんが学長の大学ですし、聖路加看護大にいたってはいわずともです。プログラムの表題を読んでも良くわからないし、COEのありがたみもピンと来ないのですけど、これを取るために各大学がしのぎを削っているものだそうです。この3校がこれからの日本の看護を引っ張っていくのかな?


■保険 2003/7/20
車の事故の場合、事故をするたびに等級が変わり、どんどん掛け金が上がっていきます。しかし医療事故の保険は異なるようです。ちなみにアメリカでは医師が医療事故を起こすたびにどんどん掛け金が上がっていくそうです。
看護職賠償責任保険は、どれくらいの請求がありどれほど支払われているのかわかりませんが、精神科などは注射などの業務が少ないので掛け金を安くするとか、患者からの暴力などにより眼鏡などを壊されたときの補償特約があっても良いのでは? と思います。
また、他の保険はいろいろ細分化されてきていますが、看護職賠償責任保険は、施設に関わらず掛け金が一律同じというのも少しおかしな気もします。努力すると掛け金が減るとかあればいいと思うのですが、どうでしょう?


■神戸市消防局 2003/7/20
今年6月に神戸市西区の民家の火災で消防隊員4人が殉職した事故がありました。
その事故で当日出動した隊員のうち、約3割に不眠などのストレスの症状が見られるとのことです。
また、01年に明石で起きた歩道橋事故においても負傷者の調査を朝日新聞が行っており、中にはPTSDの見られる症状もあったとのことです。
看護関係では事故後におけるストレスの測定であるとか、ケアに関することはあまりないように思います。
この分野の調査が必要でないかと思います。こういうことをして看護という仕事が成熟していくのではないでしょうか?


■バックアップ 2003/7/20
Macがようやく直ってきました。HPも一ヶ月以上も更新が出来ませんでした。
子供のWinがあるからなんとかなるだろうと、バックアップをしていなかったものですからメ-ルアドレスも修理と一緒に行ってしまいました。さてバックアップですが、壊れてみなければバックアップの大切さはわからないものです。事故にしても起こってしまってからでないと、その大変さは感じないというのが、普通の人間なのかなぁ~と思いました。ちなみに人間と人の違いですが、人は人間に比べて"ま"が抜けてるそうです。私は人ですねぇ~




■危険! 2003/6/4

3月28日に「女性看護師撃たれ死亡」。5月28日大阪で「看護助手が患者に刺され死亡」
そして、6月3日 に東京で「看護師長、患者に包丁で切りつけられる」
と看護師への傷害事件が続きました。

病院に持ち込まれた"暴力事案"への上手な対処方法
Expert Nurse vol.19 no.7 June 2003 照林社

精神科だけでなく病棟、外来においても暴力は特別なことではなくなってきています。しかしそれの対処はあまりなされていないのではないかと感じます。
暴力によって看護が阻害されたり、看護師が被害を受けたりします。
少なくとも対暴力についての対応方法を検討すべきだと思います。
タブ-の部分だと思います。怒声、おどされたり、いろいろなことがあるようです。
しかし、暴力に屈することなく、病院全体で取り組んでいただきたいと思います。


■記録と倫理           2003/6/4

asahi.com: 健康 : 医療・病気
http://www.asahi.com/health/medical/TKY200305310290.html
タイトルは、「腸閉塞を放置、男児死亡…」という記事です。
他の報道もいろいろ見ましたが、朝日新聞がこのようなことを載せていました。

この病院では、看護師が気づいたことを書く「状況報告書」と言うのがあるそうで、この時の内容は、
「看護師が待てそうにないのですが と連絡すると
医師が 待たしておいて
再び看護師が電話
医師は同様の返事」
と医師とのやりとりを記述していたようです。
(概略ですので詳細は上記の記事をご覧下さい。)

ここでは、医師の対応を問題するのではなく、看護師が「状況報告書」という医師などが回覧できるという書類にそのような対応を書くことはどうなのか?
倫理的問題、記録の問題はどうなのか?
もし、この「状況報告書」が、公式な記録であれば、このような医師とのやりとりを書くことに問題はないのか。また、誤解を招かず真実の記録ということを考えるとどういうことが考えられのか、また看護師自身の正義感、職業上の義務もしくは保身はどの様に表現したらよいのか。
問題だと感じるのですがどうでしょうか?


■インシデントの精神的負担 2003/5/16
茄ー子の窓 掲示板
http://www1.ezbbs.net/32/window-nurse/

インシデント、サポ-トについて1482番から1504番あたりまで書き込みがあります。
これを読んで驚きました。私は年数だけは相当に重ねてきていますので、新卒のフレッシュな気持ちは、もうみじんもありません。現在の事故報道などの影響もあるのかもしれませんが、新卒の人が事故に至らないインシデントレベルでも相当精神的に負担に思っているところがあるようです。事故になると当然負担がありますが、インシデントレベルでは「ひやっとした」ぐらいであまり精神的に負担は感じないと思っていましたが、そうではないようです。その人の感受性の違い、そして周りの看護師の対応も関係しますが、私たち年輩者が思う以上に負担に感じているようです。どうしても経験者の尺度で計りがちですが、どうぞ新人さんを大切にしてあげてください。
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■更に、さらに 本のご案内 2003/5/16
医療ミス 被害者から学ぶ解決策
近藤誠/清水とよ子 著 2003年4月 講談社 ISBN4-06-210896-8

を読みました。もう嘔吐しそうになるぐらい悲惨な事故ばかりです。このHPでは看護師による事故、看護事故を取り扱っていますが、医療事故の大多数が医師によるもので、また医師は手術などの患者にとって負担の大きいことをするのでミスをした際の障害の大きさも看護の比ではありません。県内の病院での医療事故の報道がありました。その医療事故と同じようなことを他の病院で、聞いたことがあります。その時看護師は、医師におかしいと注意したらしいですが…
看護の方が医師よりも協同でしていることも多く、ミスを発見しやすく、自由で柔軟である。と思えませんか?! 


■更に、本のご案内 2003/5/11

精神科ナ-スのための医療事故防止・対策マニュアル
日本精神科看護技術協会 編  2002年11月 精神看護出版

精神科の各期・各病棟から見た予想される事故内容 p.14より
急性期、社会復帰期、アルコ−ル病棟などにおける予想される事故内容が書かれています。
精神科でなくても、老年期、母性、小児 特有の事故がありますし、疾患または、手術検査によって起こりやすいまたは特有の事故もあります。
ちなみに この本の項目は、自殺、暴力行為、無断離院、転倒・転落、隔離中の事故、身体拘束中の事故、悪性症候群、水中毒、などの事故防止を取り扱っています。事故防止も精神科事故防止とか小児事故防止と専門に分化していっているようです。このように事故関係も細分化されわかりやすくなってきています。一般科においては、悪性症候群、水中毒、って何?と言う感じでしょう。

少し古いのですが、私のくだらないものがあります。参考までに
精神科における事故の傾向


■安全と安心 2003/4/21
安全学の現在 村上陽一郎 青土社  ISBN4-7917-6022-0
四国新聞4月19日で、「安全学の現在」の書評を武田徹 評論家がされていました。
その中で一部のみ簡単に言うと、安全とは物理的な状態ではなく、安心という心理状態と結びついている。
とありました。
病院で、この安心が患者にみえるでしょうか?いくらがんばって安全に取り組んでいても患者に見えなければ安心は得られないのだと思います。目に見える安心にするために、医療機能評価機能の認定証を見えるところに掲示しておく、リスクマネジメント室が患者から見やすく入りやすい、事故防止に関する掲示がある。など患者に見えるような試みも大事ではないかと思います。



医療事故(危険)予知活動体験研修会 2003/4/16
3月16日のDiaryでKYT法を書きましたが、医療事故(危険)予知活動体験研修会 と言うのがあります。
これは、中央災害防止協会と言うところが研修会をしているのですが、さすが 労働安全関係からメンタルヘルスまでたくさんあります。参考になるところがあるかもしれません。


■また、また、本のご案内 2003/4/16

根拠がわかるナースのための医療禁忌セルフチェック
編集 富野康日己 櫻井美鈴  2001年05月  南江堂 ISBN 4-524-22374-6
ナースが把握しておくべき禁忌事項をなぜ禁忌なのか?その理由・根拠を、わかりやすく説明 例えば
64.輸液が滴下しない場合にはフラッシュをしてはならない。
75.手術申し込み書の記載のすべてを信じきってはならない。
113.入浴することが,健康の回復につながると信じてはならない。など
詳しくは 南江堂

看護事故を予防する  その視点とアセスメント事例集
土屋八千代・宮岡久子・山田静子 ほか編  2003年4月 医歯薬出版株式会社 ISBN 4-263-23416-2
●看護事故の背景と原因について,看護基礎教育から臨床における問題点まで,実践研究の成果と豊富な臨床経験に基づいて考察し,簡潔に整理。
と紹介文にありました。
詳しくは 医歯薬出版株式会社

それにしても 看護事故関係の本たくさんあって 読み切れない。でもたくさん出版されることは良いことですね。
いろいろなタイプの本が出ます。
そこで次は、学生の看護事故防止に特化した本を

「安全管理」の授業 看護事故防止を中心に
編集「看護教育」編集室 2003年03月 医学書院 ISBN4-260-33262-7
これは、看護教員必読!「安全管理」の教え方 とあり対象は学生ですが、これから事故防止をしようとしているところにもいいのではと思います。新卒の教育、などにも使えるのではと思いますし、なにより安全看護学と言う考えが良いです。
詳しくは 医学書院


■事故被害者からの手紙 2003/4/8
ここのBBSにWANTさんが事故防止の提案をされています。
点滴事故の予防 投稿者:WANT  投稿日: 3月31日(月)
私たちは、医療の範囲で事故防止をしていますが、実際の被害者の声を忘れてはいけないと思います。
つまり看護師など医療者だけで完結せず、患者の意見をもっと聞きましょう。と言うことです。
ですから事故被害者、一般市民からの意見を聞く場があっても良いのではないかと思います。



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