医療事故をめぐるコンフリクトについて(BBS)

BBSで話し合ったものです。レンタルBBSですのでいずれ中身が消えてしまいます。
せっかくの良い話し合いが生かされるようこちらに再掲しておきます。
04年1月21日から2月8日までのBBSでの議論です。時刻は、削除しました。
また読みやすいように上からの順にしています。
1~54まであります。

1

刑事事件の場合 投稿者:「看護事故」の人  投稿日: 1月21日(水)

量刑については、やはり間違いをおかしたと言うことには代わりありませんので、罪があるというのは了解しました。

報道では"夫妻は、病院側のずさんな薬剤管理や組織ぐるみのミス隠しなど全容解明を期待したが、公判は被告の過失責任をめぐる審理に終始した。"とありましたが
これも刑事裁判であるがゆえ個人が対象となっているため、組織のことまでは問えないと言うことでしょうか?
そうなると施設側に問題がある場合は、どこでさばかれるのでしょうか?

民事の方はどうなるのでしょうか? 被告となるのは、ほとんどの場合は病院などの施設でしょうからこの場合は施設側に損害賠償の請求という形だと思いますが、被告が個人の場合もあると思います。そうなると民事においても施設側に事故が発生するような原因があったとしても施設側は対象にはならないということでしょうか?  
極端な話かも知れませんが…

また、他の人は起訴されていないから裁判の対象外となるのですね。
京大というわけではありませんが、他に要因のある場合、原因は他にあるがたまたまその時に間違ってしまった人が被告という場合もありますが、やはり最初に間違った人が罰せられると言う考えなのでしょうか?

すみません。おかしな質問ばかりで

2

法は人を守るもの・・・ 投稿者:Mina  投稿日: 1月22日(木)

とは、私が尊敬していた恩師の言葉です。私が法を学習してこれたのは3人の恩師のおかげですが彼はそのうちの1人です。
恩師といっても学生の1人として刑事訴訟法の講義を受けていただけですが・・・
法は人を裁く為にあるのではなく、人を守るために必要なのだと熱く語っていらっしゃいました。
その思いが実は当時はわからなかったけれど、少し学習した今になって痛く感じる次第です。

さて、全容解明はよく裁判で言われることでもありますが、
正直に言うと、裁判で「科学的」全容解明を望むのは難しいと思います。
裁判は全容解明が最終目的ではないからです。
裁判での事実関係の判断は、互いに(刑事事件なら「被告人と検察」、民事事件なら「被告と原告」)が「法律に違反した」または「法律に違反していない」という事実をお互いに立証していくようなものです。その過程で裁判官はその双方の言い分のうちどっちがもっともらしいかということを判断するのが役割です。
なので、双方の立証する能力によって裁判での事実の解明はまったく異なってきます。
自分に不利になる事実はあえて伏せている場合もありますし。

病院全体の組織については、刑事裁判ではなく民事でしょうけれど・・・

民事裁判の目的は「損害の填補」です。
これも、原告がその損害の填補の責任が存在すると思われる人について
誰を取り上げて被告としても構わないことになっています。
実際に損害を被った者が、自由に被告を定めることが許されているわけです。
もちろん複数でも構いません。
医師や看護師個人ではなく、病院を被告とすることが多いのは
賠償金を実際に支払う能力を考えるとそのほうが現実的だからだと思います。
また、実際に患者との間の医療契約を締結しているのは病院で
医師や看護師はその責任を履行するための補助者という位置付けですから
そこから考えても病院を被告とするのが自然な流れだと思います。

それでも更に関った医療者にもという場合には、病院と医療者個人を両方被告として
訴訟を行う場合も最近みうけます。

起訴の範囲は検察で判断しています。
なので、これがおかしいと思えば検察の判断について監査請求することが可能です。
(実際京大の場合は最初はみんな不起訴でその後、監査請求されて看護師さんが1名だけ
起訴されたのではなかったですか?)
最初に間違った人だけ罰するということではないと思います。
最初なのか後なのか・・・ということではなくて、死亡という結果に対して
「起訴」するに足りる過ちが有ったという判断だと思いますが
これも厳格な判断基準はないので何とも言えませんが。

3

To error is humanの 投稿者:kuu  投稿日: 1月22日(木)

ちわ。おとといちょっと研究会に行ってきました。米国科学アカデミー医学研究所の責任者、コリガン先生。「To error is human」の報告書をまとめた人ですわ。その人の招待講演と厚生労働省のの事務局の方の講演の2本だてです。すげえ。200人くらいはいたかなー。同時通訳ついてたんで内容は平易でした。終わってから強引にコリガン先生に質問しにいって。で、強引に英語です(笑)。大丈夫、身振り手振りはそのためにある(笑)。

コリガン先生からはいくつか面白い指摘があったですよ。ひとつは「ITの発達でエラーはどんどん減っていくだろう」という発想。そうかなー。これはちょっと疑問符ですね。ITがあるがゆえにエラーが増えてる部分もあるんだけどね。投薬のエラーとかさ。これはそのうちまとめてみるよ。

ああ、あと、「Reporting vs Prevention, Paradigm shift」って言われてたのが興味深かったなー。もうレポート集めから次のフェーズに入ってるってことですよ。あたりまえです。レポートを出すことは目的じゃない。防ぐために何をすべきか。それを多面的に論ずる時期になっているってこと。厚生労働省もそれ知ってるのに何も言わないんだね。よくわかりました。

フロアの質問もいいのがあった。米国では医療事故対策を行っているところにボーナスを支払うって発表があって。で、それをうけてフロアから厚生労働省の人に、「どうして日本ではボーナス加算ではなくて、減算方式(やってないところを罰する、あるいは保険点数を引き下げる)システムをとるんですか?どちらがよい方法と思いますか?」っていうもの。で、回答がすごいんですよ。

「ボーナス方式にしたいんだけどお金がないのでしょうがありません。」

これですよ。ここに日本の医療安全政策のすべてが集約されています。お金がないからしょうがない。お金がないから手弁当で、各病院ばらばらに、創意工夫で時間外にサービス残業してがんばりなさい。戦時中の竹やり訓練と寸分違いませんね。はああ。

そこまではっきり言ってもらえるとすがすがしいです、ある意味。そこには国民の安全も医療の未来もないんですよ。戦闘機は数億円。でも安全な医療は買ってもらえません。銀行への公的資金流入はすでに1兆円とか超えてるって聞きます。ですが安全な医療への支出はどうか。

そのあたりをよく考えてみてもいい頃だと思ったけどね。まあ、メディアも書かないしね、知ってても。

4

意見1 投稿者:WANT  投稿日: 1月22日(木)

Minaさま
(横からすいません)
京大裁判結果に関しMinaさまのご意見に全く同感です。
1)組織と個人
実際に被害を受けた体験から言いますと、病院組織の欠陥修正等よりも先ずは加害者個人の反省と謝罪が絶対に必要で、それ以外に何も必用が無いと感じるほど大切な事です。個人の責任にせず、病院全体の問題として取り組む姿勢は正しいのですが、被害を受け弱っている被害者にとって病院組織は象ほどに
強大で、医療者が意識していなくても威圧的に感じるものです。
先ずは直接の加害者が個人として被害者に向かい合い責任を取ることが唯一取るべき道であることをご理解いただきたいと思います。
再発防止は当然考慮されるべきですが、それだけでは片手落ちです。
医療事故が訴訟に至る一番の理由は殆どの場合直接の加害者が逃げ出してしまうことに尽きると思います。

5

意見2 投稿者:WANT  投稿日: 1月22日(木)

2)司法と行政処分&信頼回復
個人の罪を問う裁判(司法)と組織のあり方を考える(行政)は別のものであり、今回の判決は彼女自身の責任を問うものとして特段に厳しいとは私も思いません。医療者にとって大切なのは信頼を回復することです。
@ ミスは起こりうるものですが、当たり前と開き直ることなく改善を続けること
A 組織の責任とは別にプロとして個人の責任を自覚すること
B 最終判決がどうなるか分かりませんが、被告である看護師が継続して看護業務につける様フォローすること
だと思います。別に医療者に限りませんが何時誰が加害者の立場に立つか分かりません。こんな時、彼女が看護業務を継続できるよう(公務員として欠格しても)また被害者遺族がその事を容認(ニュアンスが変ですが)できるよう両者の間に入って双方を援助し、医療の信頼を回復することが第一であり、判決に注文をつけて彼女の無罪を勝ち取ろうとする事にどれ程の意味があるのでしょうか。
(致命的な過失はあり患者は死にました。判決は執行猶予付きで彼女は収監されることは無く、看護師免許の剥奪もありえません)
判決は彼女の将来を残しました。あとは医療界がどう受け止めるかです。
事実に目を背け、被害者も加害者も切り捨てる様ではいけません。
注1)部外者が生意気ですいません。
注2)過去の例から見て、悪くて業務停止3〜6ケ月で、免許剥奪はありえません。

6

意見3 投稿者:WANT  投稿日: 1月22日(木)

3)医療者の人間的資質と医療への信頼
多くの医療者が刑事罰の確定後も遺族との接触を避け、謝罪も反省もしていな
い事実は彼らの人間性を疑わせます。
有る地方紙のアンケートでは医療事故被害者の87%が事故ではなく、その後の医師
看護師の対応に不満があると回答しています。
患者の人権を無視する傾向は医療者に顕著で他業種にはありえない特徴です。
(助けてやるのだから文句を言うな。いやなら他所へ行け)
事故の隠蔽はもとより、治療方針に疑問を訂したただけで治療を放棄したり
暴言を吐いたりする医師や看護師は淘汰されなければいけません。
厳しい様ですが教師や警察官がその職責に反して児童を虐待したり、犯罪を
放置したとしたら、・・・当然の処置だとご理解いただけるでしょう。
ひき逃げを繰り返すタクシードライバー、汚染材料を使い続ける食品業者、社会に
デメリットを与え続ける存在が当然社会から排除されていく事が理解できるので
あれば、適正に欠けた医療者も、排除されて当然ではないでしょうか?
注3)ミスと適正は別問題ですが、隠蔽を行ったケースなどは医療者としての適正に欠けるとは思いませんか。(起訴はされていませんが京大でも隠蔽はあったようですし、他の病院の多くで隠蔽が・・・)
最近は病院ランキング本が多く発売されていますが、多い少ないは別として年間
30兆円もの医療費を負担している国民が、信頼できる医師を捜し求めて日本
中を右往左往する姿が、日本の医療のレベルを表してはいないでしょうか?
注4)もちろん全ての医療者に欠陥があるわけではありませんが、今の制度では
不適格な医療者が排除されず、患者が被害を受けつづけている事が問題
だと思います。(介護でも同様の事態あり)

7

意見4 投稿者:WANT  投稿日: 1月22日(木)

4)過失と刑事事件
医療事故を刑事事件とする事に疑問はあると思いますが、それは過失案件を
刑事で裁くことの違和感であって、医療だけが特別ではありません。
ただ現状のようにカルテを改竄し、事故を隠蔽する風潮が医療界に蔓延している
まま採用すれば悲惨な犠牲者が増える事は確かです。
保険にさえ入れば後は何をしても罰されないと考える不心得物が・・・
制度を変えるならそれによって医師、患者の双方にメリットがあるべきで、その為
には医療の透明性の確保が法律的に担保される事が前提になると思います。
その上で道路交通法違反(ひき逃げ)と同様、事故の隠蔽を図ったケースには実刑
をもって臨む等も検討されるべきです。
罪を重くすると医療志願者が減ると言うのはどうでしょうか?
金儲けが目的ならそうでしょうが、皆使命感を持って医療を志したと信じ
たいのですが?
避けられない技術的な事故ならそもそも不起訴であり、薬剤名や患者の確認を
怠った等避けえた過誤に付いては罪を重くし、医療者に自覚を持って
もらった方が予防効果が見込めるかもしれません。
過失案件を刑事で裁くことの可否はあるでしょうが、少なくとも医療事故に
ついては
『隠さない、ごまかさない、逃げない』が守られるようになるまでは時期尚早
だと言うのが私の考えです。
追伸:出産時の事故で母子が死亡した甲府の案件で、カルテや看護記録を改竄し
看護師長を偽の証人として証言させた医師の民事判決が出ましたが、結局はウソ
の付き得、逃げ得でした。
医師と看護師がぐるになって全ての記録を捨ててしまえば、あとは医師たちの
証言しか無く、過失の立証は本人が認めない限り殆ど不可能になります。
注4)カルテ改竄は発覚しましたが、それによって彼の過失を立証する記録の証拠
能力が失われたことで彼は罪を逃れました。
こんな医師たちでも刑事訴追を免れるべきとは到底思えません。
カルテの改竄や隠蔽への罰則規定に反対する医師たちの狙いが何処にあるか
この事例が明白に指し示しています。
たった1年6ヶ月でこの医師の復帰を認めた医道審議会も同レベルですが
罪(偽証)によって罪(過失致死)を逃れる医師が出た以上、過失の立証責任を
医療者側にする等の見直しが必用であり、この医師が特別で他に同様の医師が
存在しないことが立証されるまで法的な監視を強化するのが、国民の生命を
守る行政府の責任だと思います。
注5)T女子大の件もそうですが、何故看護師長ともあろうかたが・・・
こんな状況で信頼関係を築く等、TVドラマの中だけの話しになってしまうのではないでしょうか?
結局のところ、他者の命より自分の立場が大切・・・?

8

意見 投稿者:なんていうか  投稿日: 1月22日(木)

『隠さない、ごまかさない、逃げない』は当然のことのはずです。
たしかに そうではないように見える事例が多いのは憂うべき現状です。

カルテ改ざんはとんでもないことですが(少なくとも医師法には違反のはず)、
大抵は 殆ど何も書いていないのではないか、と危惧します。
必要なことを書いていないのは、時間や余裕がないということもありますが、
記録の習慣化が必要です。
あとで追記するのが遅いと、改ざんではなくとも、後ろめたくなりかねませんし、
医師法に 少なくとも字面では 違反になります。

事情聴取は 警察が行うのが良いとは思えず、
警察にしても 報道にしても どうも、ある一定のストーリーを想定して、
事情聴取や取材を行っているようなので、真実が解明されないということがあるようです。
(医療とは無関係ですが、些細な事件などでの経験では、警察の事情聴取の記載と言うのは、警察官が話を聞いてから、それを警察官の言葉で書き上げるのですが、警察官がすべて書いてしまってから、これで良いかということを聞いてくるのでした。このところは微妙にそうではないのですが、と言っても、すべて書き上げていて、訂正する場所もないくらいにぎっしり書いてあって、余白もなく、なかなか、結局は、こちらは、まあどちらでも良いかというあきらめになってしまう。。。。ということがありました。)

多少の飛躍をあえていえば、
医療事故の他にも、健康保険・診療報酬や介護保険の不正請求なども含めて、
(健康保険の審査の判断基準も地域ごとにも一定しているとはいえないし、)
医療や福祉に一般的にかかわることで、
警察とも 司法とも 少し離れた、違う立場の 
第三者的公的機関があってしかるべき と思います。
司法でも良いのですが、民事でも 刑事でもなく、
公共の福祉というか、何か、別の概念が必要な気がいたします。
(たとえば ナチの犯罪を裁くのとか、戦争裁判は 結局どういう扱いなんでしたっけ)

9

泣きたい気持ちと今後の展望 投稿者:sumie  投稿日: 1月23日(金)

三つの泣きたい気持ちを先に書きます。

一つは、kuuさんのかきこみに寄せて。そうか、お金がないですまされちゃうんだ。厚生労働省がそう半ば公の席で言ってしまうんだ。我々に免許を与えている国がそう言ってるんだ。あんたら、誰に、医療や看護を担わせてるかわかってんの。。。。私たちが毎日、どれだけの重荷に耐えながら日々を過ごしてるかわかってんの。。。。

二つめは、WANTさんの意見2について。そうそう。そういうことですよね。我々の集団が、ミスを犯しがちなお互いをどう認め合うか、支え合うかだし、ミスを犯してしまった場合、その責任はちゃんと法的にもとりなさいよ。でも、戻ってきたら一緒に、ちゃんとより注意して働こう。そのときは、あなたの苦しみを私たちにも一緒に背負わせてねって、そういうふうな仲間になれたら、いいんだよね。でも、現実は、ミスを犯した人を遠ざける組織の方が多いかもね。組織として、そういう人を雇用したということが、マイナスに評価される「世間」があるからね。。そう思って泣きたい気持ち。

三つ目は、WANTさんの意見4の中の、使命感があれば、志望者は減らないんじゃないか的な書き込みについて。ねえ、じゃあ、今、WANTさん、医師や看護師にあなたはなりますか?どうしても、どうしても、医療者への強すぎる期待を感じ、つらくなります。WANTさんがきわめて知的に議論に参加しようと努力してくださるのはわかります。伝わってきます。そして、それに感謝しています。でも、私たち医療者もひとり一人が弱い人間だということを、もう少し配慮してほしい。使命感だけで、これほど、過酷に裁かれる職業を担えというのですか、、、、、。そうやって、ナースキャップの下に抑圧されてきた歴史を看護職は持っています。命を守るのは、医療者ですか?国民ひとり一人ですか?

看護事故の人さん、この書き込みが看護事故の人さんの願いとはずれた方向で、不適切だったら削除してくださいね。

学んだことがたくさんあり、気づいたことがありました。
このところのMinaさんと看護事故の人さんとなんていうかさんのやりとりで、民事と刑事の法律上の目的の違いがわかったことや、裁判が「科学的」事実究明を目的としていないということとか、かなり、「知的」そして、「具体的」にわかりました。
医療従事者にとって、法律の目的と機能といった基礎的な知識を学ぶ場が必要ですね。特に、中堅看護師以上の看護師(管理職はもちろんですが)に。稲葉一人という弁護士が、メディカ出版のセミナーで、こうしたコースを開講しています。一度受講したいなあと思ってますが、なかなか日程が。
Minaさんに看護協会に勤めてもらいたいなあ、そして、日本看護協会の専任の弁護士と看護師とのコーディネータとか、生涯学習プログラムとかやってもらいたいなあ。

倫理というルールを半ば強制されるように期待されている私たちですが、法律というルールとその限界をわかって、しっかりと法的にも保護され、支えられ、安心して、医療を提供できる環境を確保したいです。きっと、これまでは、法的に優遇されたか、法的問題として扱うことを回避されてきたか、法的に処理することから隠蔽するかしかしてこなかったんですよね。でも、ちゃんと法的に裁かれるしくみをつくりたい。そして、そのことによって、法を犯していないという範囲で安心できるように保護もされたいです。(臓器移植法を望んだ医師集団の気持ちが初めてわかりました)その辺は、看護と法についてで議論にはなってるんでしょうかね。

10

目をそらさないけれど、くじけそうになる気持ち。 投稿者:たま  投稿日: 1月23日(金)

こんばんは、ずっと皆さんの意見交換、拝見してました。
minaさんの書き込みも法律という私には、まったくうとい部分なのでとても勉強に
なりました。

こんにちは、WANTさん、そうですね・・WANTさんの言われるように
被害者の方の心に深く刻まれた医療者の、不誠実な態度があったかぎり、
それから、目をそらしてはいけないですね。

被害者の方の悲痛な叫びに目をそむけてはいけないですね。
そして、ここに集う方たちや、今現場で頑張ってる医療者も・・そういう同業者の心無い
発言や行動に悔しく思ったり、なんとか改善したいと思っている人たちも
多い事も・・たぶんWANTさんはわかっていらっしゃるのだと・・思うんです。
なんとかしたいと・・思って看護事故さんはここのHPをつくっていらっしゃるのかなぁ・・って
私なりに思っています。

ごめんさい。
でも・・目をさらすつもりもないのですが、いろんな報道をこの目でみるたびに
「果たして、現場に戻る事は・・できるのだろうか・・」と
震えるような気持になるんです。
お金儲けがしたいわけでもありません。使命感がないわけでもありません。
ただ、地雷平野をつっぱしって患者さんを背負って走るような、
白刃の上をつま先立ちして走るような、重圧感に、戻れるだろうか・・と思ってしまうのです。
私は加害者側になるかもしれない・・だとしたら・・このまま
現場には戻らないほうがいいのだろうか・・。と思ってしまうのです。

PTAでも元NSは沢山いて・・「事故の報道見ると・・自分も子供がいるから被害者の方の気持ちもわかるし・・でも現場にいたらもしかしたら、こちらがミスを起してしまう加害者のなってしまうのかもしれない・・そう思うととても怖い。」と言う話が出ます。

今現場で歯をくいしばってるみんな、こんな風に逃げちゃってごめんなさい。

わたしとしては・・以前KUUさんが教えてくれたように
アメリカのように被害者の方への事故直後から24時間体制の精神的なサポート体制と
医療者の誠実な対応が絶対必要であると思っています。
そして、事故を起してしまった本人にも精神的なサポートも。
事故を起してしまうのは・・特別な人ではないのだと思うから。
明日は自分かもしれないから、友達かもしれないから。だから誠実に被害者の方に向き合う為にも
加害者側も自分の誠実さを動転してパニックから見失わないために絶対サポートが必要だと思うんです。
私は遠い道のりかもしれないけれど・・ここがそんな事の足がかりになっていければいいなと思うし、奇麗事かもしれないけれど・・それでも足がかりは必要だと思うんです。
まとまらずにすいません。

11

やる気ー 投稿者:kuu  投稿日: 1月24日(土)

まあリスクもあるし、生涯賃金じゃ一般企業に勝てないし、なんで医療職なんてヤってんでしょうねえー。結局好きだからでしょうね、人にからんで生きていくってことが。まあ色々だろうけどね。「ありがとうございました」ってことばを受け取りながら生活できる仕事って、そうそうないですからね。

昨今は研修医もリスクを避ける方向にあります。時間的にきつい循環器科や外科、小児科は敬遠され、当直業務のない放射線科、診療単価の高い眼科などは人気。今後訴訟の増加に伴い産婦人科志望も減るでしょうね(アメリカはそうです)。看護職はすでにアメリカでは外国人労働者にシフトしつつあるそうです。別に犯罪行為に対してどれだけ罪を重くしてもいいけれど、それを使命感を推し量る踏み絵みたいに使うっていうのは、どうかな。あんましよい結果は産まないでしょうね。

どんな組織も完璧ではないです。学校でも会社でもPTAでもサークルでも、10人いれば2人くらいが問題を抱えてる。たぶん医療業界だってそうでしょう。2割のDrはすかたんかも。2割のNsはおたんこかもね。企業だって学校だって、残りの8割で動いています。ニュースでたたかれるのもその2割。スクープ番組で、したり顔で解説などしてるDrもそんな2割。残りの8割はふつーです。最近は社会も腐乱してきたので、企業も警察も医療職も、まっとうな人の割合は少なくなってるのかもしれないけど。

まれな疾患、難しい疾患に取り組み解明していく医療者はそれはすばらしいことです。でもま、胃潰瘍やら高血圧やらを地道に治療している人がいるからこそでね。どうしてもレアケースにばかり惹かれてしまうのは、少なくとも研究者の間では評価されるけど、患者さんからはどうかな。

ま、途方にくれてはいるけど、絶望はしないですね。そんな感じ。

12

つまらないことに反応していますが 投稿者:なんていうか  投稿日: 1月24日(土)

kuuさん、
8割もいけばよい方ではないでしょうか。
以前に 6割のルール と教わりました。
5人がいれば少なくとも3人は まともだが、2人は まともには働かない ということだと。
人数がふえれば、ふえるほど、希釈されますので、目立たなくなるだけなのかもしれない、のですが。
それで、実はそのとき教わった、重要なことは、6割だけでも、すばらしいことが出来る、ということなのでした。
6割がよければ、残りが駄目でも何とかなる、
なかなかどこの組織でも出来ることではないのですが、それはすばらしい成功例でしたので、納得せざるを得ませんでした。

人を当てにしすぎてはいけない、
かといって、見くびってはいけない、
6割でなんとかできているのが、社会であるし、病院と言う組織にしても同じなのだと。
多分、政治家も同じでしょうかね。
(でも、6割、は、公務員だからなのかも知れませんけど。)

13

そですねー 投稿者:kuu  投稿日: 1月24日(土)

いや、ほんとは6割って聞いたこともあるんだけどね>なんていうかさん。
ちょっと希望的観測で数を大目に書いてみました。

そうそう、過半数いけばなんとかなります。これはかなり実感ですね。もしこのパーセンテージがもっともっと高ければもっともっとすごい世界になるんでしょうけど、幻想だろうなー(笑)。

慶応大学医学部の古川利治センセの講演を聞いてきました。リスクマネジメントなどでテレビにも出てる人です。いやー世界は大変なことになりそうです。  

14

何から・・・ 投稿者:Mina  投稿日: 1月24日(土)

最初にKuuさんその方、医師と弁護士の両方の資格を持つ方でした?
古川 俊治先生とお名前を記憶していますが、
その方だとすると、大学院在学中に
「メディカルクオリティ・アシュアランス 判例にみる医療水準」という彼の著書を
購入しました。
医療者向けの著書です、具体的に判例を抜粋して掲載してありました。(^^)
医師と弁護士という2つの資格をもつ彼が世の中すごいことになると話すのは
いったいどうなるのでしょう・・・とても興味があります。

WANTさんの意見1は、確かに・・と被害経験の有る方なら
うなずくでしょうね・・・
「病院組織の欠陥修正等よりも先ずは加害者個人の反省と謝罪が絶対に必要」というのは、
事故の起こった状況にもよると思いますが、多くの場合ではそういう被害者感情というものの存在を意識するべきだということなのだとおもいます。

意見2は 彼女は罰金刑以上の刑(執行猶予付きですが)を受けたのは事実なのでこのまま控訴しなければ、保助看法第14条で形式上は厚生労働大臣が免許取消または業務の停止を命じることは可能です。(15条によって医道審議会の意見待ちですが・・また、一時的な免許剥奪=業務停止の意味で用いてました)きっと完全な免許取消にはならないでしょうけれど・・

でも「彼女の無罪を勝ち取ろうとする事にどれ程の意味があるのか」については、今の段階で情報の少ない私には控訴して無罪を勝ち取ることが可能なのかも判断しかねますが・・・
でも、もし無罪だとご本人が思っているのなら意味がないとはいえないかと・・・
有罪判決をもらうなどということは 世間みんなにそうそうあるわけではありません。
無罪だといって亡くなった方は生き返るわけではありません。
それに、この看護師さんが一生患者さんの亡くなったことを背負って行くのも無罪だとしても
かわらないと思います。
でも、それでも「有罪」と「無罪」の間に大きな差があるように感じるのは私だけなのかしら・・。3審制を日本は採用しているのだから、もし納得がいかないのなら控訴するのも
ありなのではないかと思います。

意見3は、ご自身でもおっしゃっていますが、「ミス」と情報の隠蔽やカルテ改竄などは
別に考えていかなくてはいけないのですよね。
後者は適性としてふさわしくないのは当然のことですが・・
「ミス」は・・Kuuさんの話す6割(?)、8割(?)に含まれる方でも起こす可能性がないとは言えないのですよね・・。だからたまさんの言う「くじけそうなきもち」がわいてきてしまう・・
たまさんの言う加害者への精神的サポート「も」必要ですよね。
国公立病院(国公立大学病院?)全てにリスクマネージャーの配置は終了したはずですが
機能しているのでしょうか・・・

15

なるほど なるほど 投稿者:「看護事故」の人  投稿日: 1月24日(土)

裁判が全容解明が目的ではないのですね。
とすると裁判から施設に対してこういうことをしなさいと言うような指導というのは目的外になるのですね。
従来からの判例の上に成り立っていると言うことからもそこから進歩したような判決は無理なんでしょうか?

法は人を守るもの。
今、感情からのものとして守られたいと感じています。事故を起こしたとき守ってくれるのは誰なのか?何が守ってくれるのか? 不安な気持ちがあります。

Kuuさま
すごい研究会ですねぇ。拝むだけでもしてみたかったなぁ~
その中の"ITの発達でエラ-の減少"について
良く消化できていないので紹介だけですが
「看護」2004年2月号
特集 医療事故を防ぐために
「コミュニケ-ションエラ−」「エラ-回復」という概念
のなかに「コミュニケ-ションエラ−の不可避性」「コミュニケ-ションエラ−を防ぐ一方策」松尾太加志
北九州市立大学文学部教授
があります。電子化の推進-人間にコミュニケ-ションをさせない というのがあります。
もっと認知心理学が注目されればと思っていますが…

減算方式は日本的な感じがします。
手術が規定数に達していないと減算になりますが、病院によっては数あわせをするところもあるようです。
減算という縛りによって歪みが来ているような気がします。

さてカルテの改ざんなんですが、医療法との絡みはわかりませんが、改ざんそのものを罰する法はないようで、医療事故被害者の方がカルテ改ざん防止などの法整備を求めて署名運動をされていました。
またその法がらみになりますが、このあいだ6ヶ月前の卵を出荷していたという事件がありました。
しかし、6ヶ月も前の卵を市場に出すという信じられないことなんですけど、どうもこれにも特には法的な罰則はないようなんですね。そうなるとやっぱり法は守ってくれるのか?
と前に戻ってしまうのですが…
事故を起こしたとき、誰が守ってくれるのでしょうか? 

16

診療録の改ざんは法律違反のはず?? 投稿者:なんていうか  投稿日: 1月24日(土)

診療録については、
少なくとも医師のみは、遅滞なく、が要求されていますので、遅れて書いているのは、少なくとも医師法などの違反になり、罰金に値します。
けれど、改ざんに関しての項目はない、と言うことなのですね。知らなかった。。。
でも 公文書偽造に当たらないのでしょうか。

改ざんは、遅れて書く、以上に、問題であることは確かですが、
入院中のサマリーを書かないでいると、医事の人とかに、罰金と言われても仕方がないのです。だから法律の条文を適用されますと、私の給料は毎月はるかにマイナスの借金を重ねていることになります。はい。

医師法 第24条 医師は、診療をしたときは、遅滞なく診療に関する事項を診療録に記載しなければならない。
医師法 第33条の2 第6条第3項、第18条、第20条から第22条まで又は第24条の規定に違反した者は、50万円以下の罰金に処する。

保険医療機関及び保険医療養担当規則 第二十二条 保険医は、患者の診療を行った場合には、遅滞なく、様式第一号又はこれに準ずる様式の診療録に、当該診療に関し必要な事項を記載しなければならない。

17

改ざん 投稿者:「看護事故」の人  投稿日: 1月25日(日)

いささか古いのですが、2000年6月の
朝日新聞 くらしの欄 「カルテ改ざん 法に触れぬ? 」
カルテの改ざんが不当行為だが違法ではない。
そして弁護士は、「現在の法体系は、医療従事者が不正を働くとは考えていない…」とあり、
最後に行政処分も難しい。問われるのは「倫理」だけなのだろうか? と結んでいました。

改ざんは倫理的にいけないことだが、医療に対しての性善説に基づいて法が作られているため改ざんのようなことは想定外のようです。ですから記録の改ざんは、それによって罪になるものではないと記憶しています。

おそらくそれ以降に、法の改正はなかったと思いますが…

18

カルテの改ざん防止の活動 投稿者:「看護事故」の人  投稿日: 1月25日(日)

医療事故被害者の方がカルテ改ざん防止などの法整備を求めて署名運動をされていました。と書きましたが、
HPがありました。
「リピ-タ-医師の排除を求める署名活動のペ-ジ」
http://homepage3.nifty.com/kaizansyomei/index.html

19

後からのカルテの書き直し 投稿者:なんていうか  投稿日: 1月25日(日)

たしかに、新聞には、カルテ改ざんを罰する法律はない、と書いてあります。

しかし、診療録の書き込みに、遅滞があれば、違法なので、当然、改ざんは、後から書き足したり、書き直したり、書き換えたりする行為ですから、条文を文字通り読めば、
書き込んだり書き換えたりした内容を問わずに、違法行為に含まれるはずです。
本来は、医師法24条違反よりも更に悪いのは間違いありませんが。
法律の条文の日本語の解釈がおかしいのか、
医師法 自体が、形のみで、実効力を持たない空文なのか、
のいずれかだということになるでしょう、と考えますが、どうなんでしょうね。

日本には、アメリカの Good Samaritan 法に相当する法律がない、ということが論じられる現象にも、民法698条にある緊急事務管理の記載があるので、いらないはずだ、という議論もあるようですが、これは似て非なる現象でしょうか。
法律には詳しくないものが余り投稿しても意味がないかな。

20

法律論議は分からないのですが 投稿者:なんていうか  投稿日: 1月25日(日)

法律に詳しい人にお願いしたいところなのですが、

朝日新聞の他にも、昨年の神戸新聞の社説などもありましたが、
新聞などの報道内容、社説などには、やはり一定の傾向があるようにも思われます。
本来ならば、少なくとも、既存の法律である 医師法 の実効力を持たせよう、という方向に議論が進まないといけないのではないか、というように思います。
既にあるものを利用した方が、新しいものを作ることよりも遙かに簡単なように思えるのですが、
どうして、被害患者さんの団体も含めて、そういう方向に行かないんでしょうか、というのが、私の疑問です。

21

しまった、途中で送信してしまいました 投稿者:なんていうか  投稿日: 1月25日(日)

はっきり医師法違反一件あたり罰金50万円ということにすれば、
勤務医なんて全く給料なしどころか、莫大な借金を抱えていきますし、
少しあくどいことをして儲けている医者がいたとしても、容易に貧乏人に転落すると思います。

22

6割の人間として守られるために法をつくる 投稿者:sumie  投稿日: 1月26日(月)

医療に関する法律が、性善説に基づいているのだということが、「悪行」を裁く方向をゆるめていることにつながってるわけですよね。
「これは、だめ」をはっきりすること、「これは、個人の責任だけれども、これはその個人に責任を委譲している組織の責任だ」ということをはっきりしていくことを、「判例」からやっていかねばならんのでしょうね。

おそらく、医師がおこしうる過失に関してさえも、十分に裁く法律がない状況で、看護師がおこしうる過失に関して裁く法律が整備されていないのは押してしるべしっていう感じです。
ここは、本当に、医療職として、個人の責任と組織の責任について、かなり相当に議論して、方向性を出していく、プロジェクトが必要ですねえ。
ふむ、そうした法案を出してくれる政治家とつながる必要があり、その法案を出すための検討会を発足してもらう必要がありますねえ。
誰が守ってくれるのか、、、個人で守らねばならない部分について不明瞭ながらも、ある程度判例がある医師たちを個人的に支える「保険」の中身を検討してみると、看護師が少なくとも個人で準備しなければならないことはわかるかも。
 
医師は、どちらかというと、命への責任を問われると思うんですけれども、看護師は、人権侵害の方を真剣に考えないとって思います。(身体拘束というやつは、なんといっても看護師た一番やってますもの)
 
しかし、「事故防止」をメインに掲げて考えていくことと、「事故後の対策」をメインに掲げて考えていくことは、両面重要でありながら、事故後のこと、、があまりにも議論されてないのかもしれないです。。。。

看護師が責任をもって組織的に防ぐべき事故はこれだというのは、一応、日本看護協会レベルで公開された次元にあるとみなしていい状態になりましたし、それらを予防するためにどうしたらいいかの対策案もかなり出てきましたから、今後は、起きてしまったらどうしたらいいかの議論も増えてくるでしょうよね。

本当に、看護事故の人さんのいう、「誰が守ってくれるの?」にどきどきします。

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それと、今の私の課題と思うこと 投稿者:sumie  投稿日: 1月26日(月)

押してしるべしではなく、推してしるべしです。

それと、WANTさんが経験したことが、4割の人間との関係で生じたことで、そこから発言していることを、6割の人間としてどうしたらいいかと考えているのだと言えたらすっきりするのにって思います。

でも、現実は、たぶん、6割の人間も、WANTさんの言うように、ちゃんと被害者に謝罪するということさえできないような気がします。自分ができるかどうか、それはそのときになってみないとわからないけれど、「組織が謝罪するかどうかはわかりません、個人的に責任をとれるものかどうかもわかりません。だから、謝るという行動をしていいのかどうかさえわかりません。けれども、私は、私が不注意をしなければ防ぎえたと思います。どんなに周囲があなた個人の責任じゃないといっても、私は責任を感じています。本当にすみませんでした」という気持ちをもって、謝ることができるようになりたいと思います。ただ、そうなるためには、一つ一つの行為に対して、やはり、自分で判断し、決定し、責任をもとうとすることが大前提なんだと思い、教育という仕事を担う者として、身のひきしまるおもいです。

24

弁明1 投稿者:WANT  投稿日: 1月26日(月)

書き込み内容に不適切な部分が合ったようで申し訳ありません。
ある程度皆様のご批判は覚悟の上の部分もあって、なるべく言葉を飾らずに
意見を書かせて頂いていることに感謝いたします。
Sumie先生へ:またまた短絡的な意見で申し訳ありません。もちろん使命感で
全て解決するわけでは無く、不用意な発言を反省しております。
批判を恐れずに医療者の過失と罰則について私の考えは
・ 医療者側に甘すぎる現状は見直されるべきである。(医療者性善説は差別的)
・ 特に経営者の安全管理責任については明確な罰則が必用である。
(個人の責任と同様組織の責任も問われるべき=行政上の処罰?)
→安全確保のため、経営者の力は欠かせない。
・ 過誤と事故は第三者機関によって判断されるべきだが、現状は警察機関がそれを行うことは仕方が無い。(医療だけが特別ではありませんので)
→今すぐ第三者機関設立は出来ないでしょう。
・ 個人の責任についても、過失が有った場合はキチンと処罰されるべきで、他の職業と差別する合理性は認められない。(法の元の平等)
→少なくとも各医療機関が事故防止の為に一定の努力を継続し、改善されていることが第三者機関によって確認され維持される事が確実にならないと→避けられない事故でない過失が罪に問われるのは当然で職業で人を差別してはいけません。
・ カルテ開示も実現しない現状では、民事訴訟での立証責任を医療者側に負わせる。
避けられない事故に対して看護師が保護されるのは当然ですが、『隠して、ごまかして、逃げる』事が横行している現状では、過失か事故かの判定を病院内部にさせられないのが現実で、疑わしき事例の報告を徹底するのが患者を守るために必要でしょう。
それと司法解剖制度の充実も必要
@ 事故=個人の責任追求は不要だが組織的な対応は必要
A ミス=個人の刑事罰&行政罰、組織の行政罰&賠償責任
B ミス&隠蔽=交通事故で言う危険運転致死罪並の実刑を含む罰、管理者責任の追及
C 全てのケースで被害/加害の双方に対するメンタルサポートは当然必要
もちろん、安心して看護できる環境=安心して治療を受けられる環境の成立の為に様々な制度の見直しは必要で、使命感の一言でこれらを片付けられるとは考えておりません。
6割の人が守られる制度の導入と6割→8割とする安全管理技術の向上を否定するつもりは全くありません。
建設的な提案ができずに申し訳ありません。私自身、絶対にミスをしないなんて
約束はできませんが、あの被害体験を思い出せば、ミスを隠さない事は約束できると思います。病院の指示でも、どんな理屈をつけても殺されても仕方ない命なんてありません。謝っても許されるとは思いませんし、責任も取れないでしょうが、まず謝ります。
追伸:また怒られるんだろうな!

25

弁明2 投稿者:WANT  投稿日: 1月27日(火)

Mina様へ:これは全く仰る通りで、三審制を否定する気持ちはありません。
申し上げたかったのは『有罪か無罪かに係わらず、京大病院は事故再発防止の為の努力をすべきである』ということで、今のままで事件が風化するのは避けていただきたいと考えての発言です。彼女が本当に無罪であると信じ立証できるのであれば控訴権の行使は当然でしょうが、単に公務員として失職しない為に、罰金刑にしてもらう為に控訴するのであれば・・被害者がかわいそうです。
もちろん京大のケースを特定しての意見ではありませんし、どのような理由であれ控訴は可能なのは分かっていますが・・・
この件とは全く関係ありませんが、医療訴訟の場において、医療界全体が事実の解明に非協力的であり、裁判が長期化して原告を苦しめ続けていることをどう思われますか?

26

笊法 投稿者:WANT  投稿日: 1月27日(火)

なんていうかなあ様へ:医師法を厳格に適用するのが本来の姿とは思いますが、医療の進歩も早く対応できない部分も多いのではないでしょうか?
カルテの改竄で、遅滞無く書かなければならないとは言っても、何時カルテを書いたのか立証できませんし、殆ど何も書かなくても罰則は無いでしょう?
あとから書き加えた事を認めさせても、改竄とは言えないですし、書き直した部分が判明しても、誤記の訂正だったといえばそれまでです。
どうにも言い逃れできなければ捨ててしまえばいいのです。
要は医師の良心に依存している医師法では現実に対応できないんじゃないでしょうか。
仮に50万円払っても、過誤の事実が隠蔽できて、業務停止にもならず賠償責任も回避できるならと『カルテをなくしてしまいました』と主張する医師や病院は後を絶ちません。億単位の損害賠償金を払うぐらいなら、法廷で堂々と医師法違反を認めたほうがましということでしょうか。
法律があっても、実質的に摘発できないのはザル法だということでしょう。

27

こんばんは。 投稿者:たま  投稿日: 1月27日(火)

私は、sumieさんでもありませんし、第三者が口を挟む筋合いでないのだともうのですが・・。

WANTさんは以前、私とも感情的な文章の交換になった時、
「こちらでは、理性的に知的に話し合いたい」と書いていらっしゃいましたよね。
最後の一文は・・
>追伸:また怒られるんだろうな!
ちょっと読んでいて、この掲示板の参加者として悲しいです。
どういう気持でかかれたのですか・・・?
言葉だけだと、とてもキツイです。

私達は意見の交換のためにここに書いてむかいあっているのではありませんか?
お互いを傷つける為じゃないのだと思うんです。

sumieさんは、あなたの意見で泣きたくなった。
確かにsumieさんの意見も感情が強くでています。
WANTさんも読んでいて辛かったんでしょうか・・。
だから、「また怒られるんだろうな」ってばっさり最後の言葉をかいたんでしょうか。。。

これくらいで、読んでいてへこむ、私がいけないのかなぁ・・。

でも、このPCの上にはお互いの心を思いやる、「言葉」と「信頼」
がなければ、たちまち荒れてしまうんじゃないのでしょうか?

それとも・・はじめから信頼も何も私達の間には・・なかったんでしょうか。
それでも、お願いします。。。。

もう少し・・投げる言葉をやわらげてください。
被害者はもっと苦しいんだと、思われてるでしょうか。。。。

それでも、ここは言葉というコミュニケーションの広場です。
言葉を剣にしてしまうのは・・とても悲しいです。

28

読みました 投稿者:sumie  投稿日: 1月27日(火)

 WANTさん、読みました。ただ、私は、看護事故の人さんが、開いてくださっているここは、心ある医療者が、事故を予防したり、事故を起こしたあとの対応をどうしたらいいかと考えていることを告白して、知恵をだしあって、可能な限り、事故と向かい合って、事故から学んでいく場としていきたいなあと思って参加しています。だから、WANTさんの指摘からも引き受け、学んでいきたいと思っています。ですが、できれば、私を「先生」とよぶことだけはやめてください。そのようによばれねばならないほど、私の参加態度が、高邁であったとすれば反省しますので、どうか、そういう呼び方だけはやめてください。
それだけです。
看護事故の人さん、ごめんね。。本質とそれたことに呼び水をして。。

29

ちーす 投稿者:kuu  投稿日: 1月28日(水)

先日古川俊治センセ(すんません漢字違ってましたネ)の講演を聴いたんですけど。医師であり弁護士である慶大のセンセ。

うーん、って感じだったね。判例をたくさん示してくれたんですけど、たとえばね、風邪薬で薬疹が出てトラブルになったら(ひどいときには死亡する)、それは処方者の責任って事例がある。製造者ではないんです。これを当然とするなら、おそらくね、処方の際に患者さんに「重篤な副作用が出ることもあるのでこれをよく読んでくださいね」ってプリントを渡さなくっちゃいけない。(わたすだけではたぶんダメです。口頭で「注意を喚起する義務」がある(これも判例あり)からね。)

ほら、アメリカの刑事もの映画では、犯人を捕まえたとき「あなたは黙秘する権利があり弁護士をやとって24時間以内にあーたらかーたら」って呪文みたいに警察官が唱えてるけど、それですよ、たぶん。そして手術も内服もすべて受益者=患者のチョイスとなり、選択権は患者責任となる時代がくるでしょう。そして医療者の責任は技術のミスの部分だけになる。ちょうどほら、薦められた株を買って損をしても購入者の責任ですけど、証券会社が手続きミスをしたらそれは賠償を問えるでしょ?そんな感じ。

そんなことを思ったなー。そうそう、また質問してきました(迷惑そうでした、ごめんちゃい)(笑)。面白いヒントをもらったよ。kuu「ITで医療事故が減るって、コリガンせんせーゆってたんですけど・・」、古川「そんなのできるわけないですよ!」(笑)。さっすが、わかってるね。

30

そうか 投稿者:sumie  投稿日: 1月28日(水)

そうですか、古川先生、そういうことおっしゃってましたか。
私が、先日、お話をきいてきた、情報学の先生は、ネットでは、医療者間、医療者と患者、患者間の三つの関係のコミュニケーションが同時に成立しているから、みんなで情報を共有するための言葉が必要になっていってるっておっしゃってました。実感ですね。

医療事故が起こったときの対策も、法律ではこういうふうにします、病院ではこういうふうにします、医療者個人ではこういうふうにしますっていうことと、被害にあってしまった人はこういうふうにしてますって、そういうことが公開されて、共有されていくんだよね。で、情報の共有から、生まれるものは?
ささえあい、、、だといいのにな。
自分の責任が重くなるにしたがって、恨まれることを引き受けるというあり方っていうのもひとつあるんだろうなと思う昨今ですけど、医師って、うんと若いころから、それを引き受けてるんだってそんなふうに思って、すごいなあとしみじみしてしまう。今は、看護師もそうならないといけないんだろうね。

31

えひめ丸 投稿者:kuu  投稿日: 1月28日(水)

えひめ丸の事故の判決とゆうか事例について、釈然としなかった日本人は多いと思うよ。あるいは沖縄での少女暴行事件に対する米兵の処遇。国内だったら少年法がそうかもね。結局法律は万能ではないです。法律が万能でないならその法律の対象者が襟を正すべきだと意見を聞くことがありそれはそうなのだけどルールを守らないヤカラは必ず存在するというこの社会の病理でもあります。

自分はコドモのころ、自転車にカギをかけなかったわけですよ、だってはなから疑ってるわけでしょう?他者を。それってどおよ、みたいな。もっと基本的に他者を信じるところからはじめるべきだ、と。まだ青かったしね(笑)。当時としてのその答えはもってるんだけど、それはさておき。

自分は時に厚生労働省の政策には批判的ですが、それはひとまず自分なりに勉強して生で関係者の話も聞いて、それで持ち得た自分なりのスタンスです。同じような意見は時々メディアでも見るから、あながち暴論とも思ってないしー。とかなんとか。

そうそうsumieさん、古川先生はそこまではゆってないです(笑)。ただ判例を示しただけ。あとは考えてよ、って感じ。で、おいらが考えました。最後の質問は書いた通りなんだけどね。

32

突然ですが 投稿者:猫屋敷  投稿日: 1月31日(土)

突然ですが。最近「BBSおたく」さんからこのコーナーを教えていただきました。私は看護師資格を持つ者であり、医療事故で愛する友を失った者です。複雑な想いでご意見拝読していますが、「WANT」さんのおっしゃることが一番うなづけます。皆様が真剣に医療事故を防ぐ事を、事故の被害を最小にするための論議を繰り広げている・・と頭では分かっても、心の奥底では、「6割論」とか「法で裁く意義」とか「使命感」とか結局机上の論争ではないか、善意の意識の高い第三者の立場から一歩も出ていないのではないかと感じてしまう事が度々です。
そんな私の想いですので、皆様の論議と相容れないかとは存じますが、一言述べさせてください。

被害者が司法に求めるものは処罰でも賠償でもなく、加害者に事件と真剣に向き合って欲しいのです。「事実」を知りたいのです。加害者からの真摯な謝罪と事故の究明や説明がないからこそ、被害者と家族は何重にも苦しんでおります。それほど医療は司法の手でも入らない限り、自浄努力を
先送りしている。かつ、司法も医学論争の壁を越える努力を放棄し、不起訴としてしまう。この現実に「6割」の方々も安穏とされているのではありませんか。聖職と・・・

事故を起こしてしまった医療者が事故前と同じ日々を過ごせているとは決して思いませんし、医療機関全体が、保身に汲々としているとは思いません。皆様のように医療事故と真剣に向き合おうとしてしている医療者も大勢いらっしゃる。けれど、被害者の声には「感情的」とシャッターを下ろしているように感じてしまいます。

たまさん。他人様を背負って地雷地帯を駆けているいるような現状、まさにその通りですね。たまさんが真剣に「何か」と戦っていることがよくわかります。介護もそうです。お役所仕事と揶揄される下っぱのお役人さんも、教師も消防署職員もどんな職業であれ、他人様の生命と人生に関わる仕事を選択し、真摯に向き合っている方々は皆、同じ思いで神経と体を削っています。命と引き換えにせんばかりに。無事に渡って当たり前、だから取り立てて感謝もされず、事あればそれが制度の欠陥や人の心のすれ違いであっても非難の矢面には一人で立たされる。(自衛隊員もまさにそう。その存在を認めたくなくても)
医療の現場に居たたまれなくなって、外の世界に出てみて、医療が如何に世間様の弱みと錯覚で持ち上げられ「特別な職業」になっているか、守られていたか分かりました。

だから、どうしたらよいか・・ 考えています。

33

そうかなぁ・・・。 投稿者:たま  投稿日: 1月31日(土)

こんにちは、猫屋敷さん、たまです。

机上の空論・・といわれればそれまです・・ねぇ。
確かに医療事故の被害者のお立場の方から見れば、客観的すぎてクールすぎる議論のようにおもわれてもしかたないかもなぁ・・って思います。

でも・・私は思うんですが、私の書き込みは、かなり感情剥き出しの情緒に走った書き込みですが、看護事故さん、なんていうかなぁさん、kuuさんは、理性的に「どうしたら事故は防げるんだろう?それにはどんな方法が?組織は?もし、おこった時は?」って勉強して情報を集めて、
きっちり見つめててる文章だなぁって思ってます。

それがちょっと、客観的な第三者的な文章にうつるかもしれません。
でも、看護事故さんも、なんていうかなぁさんも、kuuさんも、猫屋敷さんも経験されたと思う
地雷平野をつっぱしりながら・・あの怖さの中で必死に冷静に
みつめてるんだなぁ・・って思います。

ここでは、あまり情緒的な文章は出ませんけど、いいしれない深い想いがあるから
ここの掲示板にあつまって文章をかかれてるんじゃないかなぁ・・と。
minaさんも以前かかれてましたけど、詳しい事はわかりませんが、minaさんも何かの事件にまきこまれた被害者の立場があったそうです。
刑事事件のやりきれなさも飲み込まれた上での、法的な書き込み・・私にはとても重く響きました。
sumieさんも情緒的にも理性的な面からも、学生指導の立場から・・何ができるんだろう?って
必死に考えていると・・傍から見ておもってました。
みんなうちに帰れば、誰か愛しい人がいて、ニュースをきけば・・被害者のかたと家族とをダブらせて怖く思ったり、やりきれなかったり・・してる血の通った人間でしょう。
sumieさん以外のプライベートはあんまりしらないけれど・・。

すいません、結局ここのメンバーを擁護してしまっていますね・・。
でも・・確かに加害者の方から逃げてしまった医療者がいるのは事実ですし・・そのことに関しては・・申し開きも何もできないのかもしれません。
ただ・・猫屋敷さん。。猫屋敷さんの働いていた職場の方で事故の報道を見聞きしたり
して、「安穏」としていたり、自分の事を「聖職」だからとふんぞりかえっていた人が
いらっしゃいましたか??
だとしたら・・とても元同業者としては情けないです。悲しいです。
今私の周りにいる、元医療者や
かつて働いていた同僚たちは・・自分事を聖職だから・・って安穏としてる余裕なぞ
なかったように思うんです。
そう・・そんな余裕も無く・・冷たい汗をかきながら走り回っていたようにおもいます。

どんな職業もそうでしょう。自分の事を特別と思ったときから・・道は外れてしまうのかもしれません。

今現在・・いろんな溝が横たわってます。被害者の方と・・医療者と。
その溝や意見のすれ違いは・・意見を交わさなければ埋まらないし・・でも私はそれは傷つけあいは・・イヤなんです。
そうしたら永遠に、意見は食い違ったままになってしまうから。
被害者の声に感情的とシャッターを下ろすわけではないんです。。
理解しあう為には、それはもうちょっと・・こちらも生身の人間で言葉で傷つく事もあるんですよ・・・・と。
WANTさんに以前もお願いしていたことなんです。

事故は・・起こらないほうが・・絶対にいいです。
私にも愛する友、家族がいます。
どうしたらミスは無くせるか?といったことは、やはり理性的に考えなくてはいけない事
だと考えます。
そして・・同じくらい被害者の方と向かい合う事、被害者も加害者も精神的なクライシスをおこす
極限的な状態に、しっかりとしたサポート体制が必要なのだと真剣に思ってます。

猫屋敷さん・・安穏としてる人もいるかもしれない・・でも安穏としてられないから
みんなここに集まってきているんだと思います。
ヒリヒリとした・・切迫感があるから看護事故さんはここを開いたんだろうナァ・・って
私は思ってます。ながくてすいません。

34

想いを受け止めること 投稿者:Mina  投稿日: 1月31日(土)

みなさまごぶさたしています。Minaです。
高校生の修学旅行の救護要員で今週はずっとお出かけしておりました。
インフルエンザがおおはやりで大変でした。

で、WANTさんや猫屋敷さんの書込を見て思ったのですが・・・
医療事故だけじゃないのでしょうが、被害者やその周囲の人のやりきれないいろんな想いを
まとめて受け止めてくれる場所が必要なのかな・・と思いました。
私が被害者となった時にもお2人の根底に通じている想いとおそらく似た感情が
随分と長い間私の中に大きく存在しておりました。
もちろん今でも奥深くに静めてはおりますが存在しております。

加害者への想い、警察への想い、司法への想い・・・本当に本当に大小様々の多くのことが
不条理に思えてなりませんでした。
私など、そこへ自分の思い(怒り?)を向けることで、自分を保っていたとさえ思っています。

その時、そういう想いをどーんとまとめて引き取ってくれるところが
どうしてないのだろうと思いました。
いろんな想いを整理して昇華させるお手伝いをして欲しいと思いました。

当時私は看護職の有資格者でしたし、法律を学ぶ学生でもありました。
実際自分へは精神的看護とやらは難しいもんだ・・・と思った覚えもあります。
せっかく学んだ法律もなにか嘘くさく感じて手放しそうになりました。

それでも今、猫屋敷さんの言う「机上の論争」に見える議論が必要なのだと思っています。
もちろん色んな熱い想いを奥に秘めて・・・
法律の話はとてもクールな話のように思われるかもしれません。
でも、法律とて条文ありき・・ではありません。
国民が暖かい心で社会生活を安心して暮らせる為に存在していると思っています。
私は大学院でおそらくそれを学び感じていたから・・・法律を手放さずに済みました。

法律を実際に運用する時に感情論のみでは社会全体の秩序が保てないということも
現実です。どうしたら、自分の熱い思いをそこに注ぐことができるのか・・・
心は熱く、でも頭はクールに・・・
 感情をシェアすることはとても大切だと思っています。
でもそれだけでは、先に進むことができないとも思っています。
何かを変えるために、そこから外へ踏み出していきたい・・
と考えているこのごろなのです。

35

猫屋敷さんはじめまして 投稿者:「看護事故」の人  投稿日: 2月 1日(日)

猫屋敷さんはじめまして、随分遅れましたがBBSおたくさん情報ありがとうございます。HP拝見しました。

まず、このサイトおよびBBSは、看護師が運営しており看護師の視点から事故防止を進めていこうというものです。その中で被害者の視点を無視しているわけではなく、どちらかというと積極的に取り入れたいと思っています。たとえば事故防止研修などに被害者の方に講演をしてもらえればと言う提案がそれにあたると思います。
また、被害者の方と医療関係者となるとどうしても医療関係者の方が負い目を感じるところが多いと思います。
被害の体験者と事故防止のためにシステムなどを考えているものとでは、どうしても相互に理解できないところはあるのだろうと思います。
しかし、医療関係者が全て現状に甘んじているわけではなく、様々な提案をされています。
そういう理解のためにちょっとわかりにくいのですが、患者さんの元気なときの写真をベッドサイドに飾ってみるなどを提案しています。それは感情的なものを少し含みますが相互理解のために良いのではないかと思っています。

こういう話があります。手術件数が規定数以下になると減算となり収入が時には、何千万もの減収になるときがあります。規定数が100件以上としたときに、もし現在98件で規定数に2件足りないという事態の時、そういう時でもそれ以降の手術が必要でないものであれば、手術をすべきではなく98件で終わり、減算を受け入れるべきだと思いますし普通のことだと思います。しかし、聞くところによるとなんとか100件以上の手術件数に持っていく施設もあるようです。こういう施設はやはりまっとうではないと思います。
医療倫理と一方では行政とのつまらないやりとりで医療が阻害されていると思われるところは多いと思います。
私のサイトは、看護事故を専門に書いていることもあり、医療全般には明るくありません。
kuuさんなどは医療全般に詳しく、いろいろな指摘もされているようです。
また、裁判など法的なことその他いろいろなことにもいろいろな立場の人からの意見を聞き向上していきたいと思っていますし、行政に提案など大きな事は出来ませんが、このHPとBBSで少しでも事故防止のためにお役に立てればと思っています。

猫屋敷さんは医療事故で友人を失ったとのこと。
この話は近しい人の話なのであまりしたくなかったのですが、少しだけ書いてみます。私の知人は、看護師でした。その妹も看護師でした。そして彼女らの肉親が医療事故にあいました。2人は看護師で医師がしたことが明らかに医療事故だとわかったそうで、妹は猛烈に抗議したそうです。当然のことだと思います。
しかし、姉はそれが起こったのが、姉の病院であり、もちろん知っている医師であったのです。
その時その看護師にはどのようなことが浮かんだのかそこまでは聞いていませんが、自分の病院との関係、医師との関係、医療事故という現実、様々な葛藤。そして結局は、妹を抑えたと言うことです。その看護師は今でも思い出すと言っていました。
私自身が被害にあったことはありませんが、そういう悲劇を知っています。

それから私は、看護師ですので看護擁護の立場で書いています。WANTさんには腹立たしいことかも知れませんが、加害者側である看護師のサポ-トをする立場で書いています。私は、事故防止と看護師を守りたいと考えています。
ここで誤解されると困りますが、犯罪を守ると言うことではありません。
まだまだ言葉足らずで誤解を招くところも多いかも知れませんが…

36

日曜の午後 投稿者:kuu  投稿日: 2月 1日(日)

世の中はよい天気のようですが今は看護学校の生徒さんのテスト採点中です。づがれるー(笑)。

看護事故の人さんがスタンスをはっきりさせるのはとっても賛同できますね。先日の古河センセイがこんなこともいってたな。「自分は弁護士ですが直接医療事故の裁判に立つことはしません。弁護士はいったん患者側に立つとそれ以後ずっと患者側、医療者側に立つとそれ以後ずっと医療者側に立った弁護を行わなくてはならないからです。おかしなことですがこれが現実であり、それが公正を欠くと思うからです。」って。

患者側、医療者側っていうのは確かに奇妙。その都度気持ちをリセットして、真摯な気持ちで判例に望むのがプロではないか?っていうのが正直な感想でしょう。でもねそれを強要するのは、やっぱり酷だと思う。ボクらは少しづつ影響されている。環境とか歴史とか。

いのちをないがしろにしないで欲しいというのはそれはいのちの重みを知るものの共通の祈りだと思います。殺人。交通事故。偶然の火事。津波。病院における不幸な転帰が人為的なもので、人為的なエラーであるなら弾劾されるべきです。ですがそれらをすべて(いのちを軽んじているが故のできごと)であるとするなら、ちょっと違うな、と。

お見舞いにもあいさつにも来ないおばあちゃんの家族。診療順序を踏みにじる怒声。触らせるのは当然のサービスだろ?と胸を張るオヤジ。喫煙する若い妊婦。いのちをないがしろにする高慢な医療職がいるのならそれと同じ割合でいのちをないがしろにする人々が当たり前にいるということ。そしてそれをとがめるルール、いましめる法律はどこにもないという現実。

(やわらかなことばで)という台詞がありました。それは(ワタシタチをイタワッテ)ということではないんです。ぎりぎりでがんばっている人たちの存在(そしてこういったサイトに来る人には圧倒的に多い)を知って欲しいということ。

BSEを見逃したとされた北海道の若い獣医師は自殺しました。彼女の「死」はなんだったのか。時々思います。もうニュースにもならないけれど。 

37

貴重な休日 投稿者:猫屋敷  投稿日: 2月 1日(日)

貴重な休日に、皆様、丁寧なお返事ありがとうございます。
申しましたとおり、頭では皆様の趣旨は理解しています。しかし、皆様のその冷静さが、対岸の火事見物に感じられてしまうのです。皆様が個々の看護事故・医療事故を相対化して論じようとされている、その事例の一つはまさに私にとって絶対的な事実なのです。
ここで「皆様」と一からげに相対化されて、「看護事故被害者に近しい私」に呼びかけられるのには、違和感を感じますでしょ。互いに超えなければならない溝は多いですね。
「医療者側の人間」VS「加害者側の人間」の構図からは極力離れて対話をしたいと思います(私自身引き裂かれますので)
ミスを犯したくない、でもいつ加害者になるか分からない、極限までの緊張の一瞬の隙間に、事故はおきますね。この時、医療者(個人・組織)に外部に分からずに済ませられたら・・という思いが沸き起こったら、それは医療(事故隠蔽)事件になります。医療事件をヒリヒリする思いで防ぎたいと願っているのは、被害者です。たまさん、残念ながら今現在、「安穏」と「聖職」のシールドに守られている医療者がたくさんいますよ。
医療事故も医療事件も防ぐために、もちろん労働環境・労働条件は必須でしょう。当事者の身の保全もカウンセリングも含めて。でも被害者に真摯に謝罪すると言う当たり前の行為から、当事者を隠す(守る?)事だけは、してはいけないと思います。
被害者家族は、亡くした人を愛するがゆえに苦しみ苦しんで、なおかつ誰も憎み続けたくないと、そこまで許そうとされているのです。この苦しみと愛情の強さに、加害者になるかもしれない私達は、答えてていかなければならないでしょう。
事故を起こすかもしれない「恐怖」ではなく、如何に事故と被害にあった方と向き合うかその「勇気」の教育を期待いたします。これは世間では、当たり前のことなのですが。
長々と失礼いたしました。

38

追伸 投稿者:猫屋敷  投稿日: 2月 1日(日)

追伸です。
広い画面に載ったものを読み返しましたら、木で鼻をくくった様で。こういう手段のコミュニケーションは慣れておりませんので、緊張すると慇懃無礼になるタイプだと、寛容に思し召し下さい。

39

ちょっと・・・ 投稿者:BBSお宅  投稿日: 2月 1日(日)

2度目の書き込みですが、議論は苦手なので私の経験からちょっと感じたことを・・・。
たまさんが、猫屋敷さんにおっしゃていらした・・・、

> 猫屋敷さんの働いていた職場の方で事故の報道を見聞きしたりして、
> 「安穏」としていたり、自分の事を「聖職」だからとふんぞりかえっていた人が
> いらっしゃいましたか??
> だとしたら・・とても元同業者としては情けないです。悲しいです。
>    :
> 猫屋敷さん・・安穏としてる人もいるかもしれない・・
> でも安穏としてられないから、みんなここに集まってきているんだと思います。

こちらのBBSに参加されている皆さんや、たまさんの思い・誠実さは、重々伝わってきます。でも、たまさんの言葉の揚げ足を取るつもりは決してありませんが、医療現場には、猫屋敷さんが言われているような「安穏」とした医療者も、哀しいことですが現実にいます。(kuuさんが述べられているように、・・・高慢な医療職がいるのならそれと同じ割合でいのちをないがしろにする人々が当たり前にいる・・・これが現実です)

「医療事故や、患者ひとり一人のことまで考えて仕事をしていたら身が持たない。仕事と割り切らないと看護師なんか出来ない」。こうした内容の言葉を、私自身、何人もの医療者から直接・間接的に聞いています。哀しくもあり、怖くもなりました。

猫屋敷さんの・・・「机上の論争ではないか、善意の意識の高い第三者の立場から一歩も出ていないのではないかと感じてしまう事が度々です。」と言われる、その真意は、例えば・・安穏としてる人も「いるかもしれない」・・ではなくて、「間違いなくいる」現実を前提とすることが議論でも大事なのでは、と言ってられるように私は感じました・・・。
たまさんの言葉を例に使わせてもらいましたが、すみません。生意気なようですが、正直にそう感じたので・・・。

医療被害者の方達のサイトをよく訪れるのですが、そこでは、被害者・遺族の「悲痛な叫び声」に、病院・医療者への怒り・憤りを感じずにはいられません。そこで判った事は、被害者側にとって、単に過誤当事者だけが加害者で済まない現実なのです。医療事故発覚と同時に、病院側の保身が働き、カルテ改竄、虚偽の死亡診断書、被害者側への嘘、不誠実な対応・・・云々と。まるで、共通のマニュアルでもあるかのような事後対応に、被害者側のほとんどの人達が何重にも苦しめられています。

・・・被害者も加害者も精神的なクライシスをおこす極限的な状態に・・・ あるのは間違いありませんが、ここでの加害者には過誤当事者以外の加害者は当てはまりません。病院組織という大きな加害者が出現して、事故発覚直後から(病院保身の危機管理が働き)冷静に一枚岩の事後対応シナリオを練り上げています(全ての医療機関とは申しませんが・・・)。そして、訴訟ともなれば法廷で、被害者側は被告(加害者)側の嘘の証言ばかりを聞かされ、被害者側の傷は癒えるどころではないのが、現実です。

そして、更に哀しい現実は、こうした病院サイドの不正を現場で知っていながら、それを見て見ぬふりをして押し黙る多くの同業者・スタッフ達です。結局、こうした人達も、被害者側から見れば、加害者と何ら違いはない、二重顔の偽善者にさえ見えるのです。私は、被害者側サイトを訪れる度に、被害者側のこうした思いを痛感させられます。

医療事故・過誤はあってはなりませんが、(過失の程度の議論は別として)事故は決して人為的・故意で起こしたものではなく、被害者側の悲しみ・傷は、加害当事者の真の謝罪・心からの誠実な対応でいくらかでも救われると思います。しかし、嘘・不誠実な事後対応は明らかな故意であり犯罪行為です。そして、加害当事者の多くが、自身の事故(過誤)のみに目を向け、事件(事後対応)への言及を避けているのも現実です。被害者側の癒えない悲しみ・怒りのほとんどが、こうしたところにあるように、私は思います。

ここに集まっておられる皆さんは、医療者の不正にきっと嘆き、怒り哀しんでおられると思います。しかし、医療事故防止は勿論、医療事件(故意)防止の為にも、「臭い物に蓋をする」のではなく、現実の非(不正)を非としてきちんと認め、医療現場の実態をベースに議論を進めてもらえたら、更に意義あるBBSになるのでは・・・と、私も傍観していて、時に感じていました。

すみません、生意気なことを書いてしまいました・・・。冒頭で申し上げたように、私は議論は苦手です。自分では気付かぬ内に相手を傷付ける怖さも知っています。でも、ここのBBSは、お互いの思いを許容できる人達の集まりと信じています。失礼します。

40

被害者視点で書こうとする方に、質問してもいいですか? 投稿者:sumie  投稿日: 2月 2日(月)

BBSお宅さん、猫屋敷さん、あらためてこんばんわ。sumieです。

あの、質問してもいいですか?
私は、看護事故の人さんのスタンス、ここのHPのスタンスとほとんど同じスタンスで、ここに参加しています。引き裂かれそうな日常の中で、互いを支え合うことで、事故防止にとりくんでいくためにはどうしたらいいか、、そういう思いがどうしてもあります。基本的に、被害者になることを想定するよりも、加害者になることを想定することの方が、あまりにも身近なのです。

車を運転するとき、いつ、自分が加害者になるかしれないということを、どれくらい毎日感じながら、運転することはしていますか?

看護事故報道に触れることを、対岸の火事にしないために、交通事故報道を聞いてしまうことが日常化してしまって、自分の交通事故とはまったくだぶりもしないようなそんな感覚に鈍ってしまわないようにするために、対岸の火事でなく、いつ自分が起こすかもしれないものとして、看護事故を感じているために、それでもそこから怯えないで、その渦中で生き続けるために、どうしたら支え合えるのかということを考えています。

そういった私たちの姿勢を感じて頂けるのに、どうしても、BBSお宅さんや、猫屋敷さんやWANTさんが、ここに、聖職者のベールを纏うなと、何度も何度も書くのはどうしてですか?
 

加害者になるかもしれないと怯えている者どうしが、支え合うことを観るのはつらいですか?

どうしてもわからないので、できたら教えてください。

そして、私は、看護事故の人さんの個人のhpですので、看護事故の人さんのHPの趣旨に賛同していただくことが難しい方には、参加が難しいのかなあと、ぼんやり思っています。私は、趣旨をはっきりさせてくださった看護事故の人さんの勇気みたいなものに、とっても励まされています。ありがとう。看護事故の人さん。。。。、

41

まずは、割り切る、ということについて 投稿者:なんていうべきか よくわからないのだけれど  投稿日: 2月 2日(月)

お久しぶりですが、どうも話の流れについていけません。
BBSお宅さん、
仕事は仕事としてやっていくのが、プロなので、割り切ることは、当然のことで、ある意味では、止むを得ないんではないでしょうか。
それに、割り切る、というのは、別に悪い意味ではないのではないでしょうか。
一つ一つに立ち止まることは、必要でかつ可能ならば、しますが、外来では次から次へと患者さんが来て、病棟では、次から次へとナースコールが鳴って、対応していかないことには、何も進みませんし、患者さんのためにもなりません。その場、その場で、出来ることが何かを考え、その出来ることをきちんとこなしていくのが、割り切るということなのではないかと思います。出来ないことを、どうするかは、頭の片隅で考えていくにしても、思い悩んでいては、毎日の仕事は片付いていかないのが現実です。割り切る、というのは、そういう現実的な、適切な行動だと思います。

聖職者に会ったことはないんですが、。。。
加害者と思っていずに加害者になってしまうことがあるわけですから、
現実には、難しいことばかりなのではないか、と思います。
感情的にならずに、第三者が入って、事実ないし真実(たぶん、この二つは別物です。)を明らかにしていき、今後の対策を提言するようなシステムができなければいけないと思いますが、今の現状では、。。。

42

意見様々 投稿者:WANT  投稿日: 2月 3日(火)

皆さんの論争に入り込む余地は無さそうですが、立場は違い、意見は
違っても、願いは一つ、事故防止であってほしいと思います。
一度に双方の思いが実現できるとは思いませんが、論争によって双方が対立
するのは避けなければいけません。(自戒を込めて)
看護師も患者も夫夫が責任を負い、制度的に守られもするべきであり
双方が協力できなければ、事故は減らないと思います。
「看護事故」の人様:腹立たしいなんてとんでもありません。このサイトの存在に
は本当に感謝しています。私の暴走気味な文章から冷静に要点を抜き出し
フォローしていただいていますし、もちろん「看護師を守る」=「過誤を隠蔽」になら
ない様にしていただけると信じています。その為にも疑わしい事例について
情報を公開することの大切さは共有して行きたいです。
たま様:いつもすいません。私の考えの基本に「常に最悪のケースが存在する」が
あります。過誤(又は故意)&隠蔽の最悪のケースが起こると想定して発言して
いますので、心有る方々にとっては不信感を押し付けられているように思われ
て当然かもしれませんが、安全確保のためには、最悪のケースを想定しなければ
なりません。「皆さんを信じている/いない」とは別次元の話です。
でも、きっと私のどこかに自分だけは特別と思う部分があって皆さんを傷つけ
てしまうのかもしれません。反省しなくては・・・
Kuu様:もちろん事故も過誤も同一に糾弾されるべきとは思いません。避け
られない死も受け入れなければいけません。ただ隠蔽は故意犯罪に含まれて
しまいます。看護師が犯罪に手を染めないようにする為にもその正当性は
司法の元で確認した方がよいと思うのですが。
(全て疑えという意味ではありません、疑念が残るような場合です)
ぎりぎりでがんばっている人たちの存在は、私にとって希望の灯りです。
この灯りをもっと明るくする為に何が必用なのでしょうか・・
私には今のところ答えがありません。
Mina様:京大事件では法律面でご助言いただき有難うございました。何か
得体の知れない力に押しつぶされた思い、守ってくれない警察&司法
不条理な心の傷は何時までたっても消えることはありません。
残念ながら日本の法律は弱者を忘れがちで、犯罪被害者や児童虐待に関する
法律が出来たばかりです。患者の権利法についても95年のリスボン宣言修正案
を世界で唯一棄権した日本医師会の姿勢は今も変わっていません。
とても悲しいことですが、謝罪よりも力で被害者をねじ伏せる事を選択する
医療者が存在するということです。少しでも早く患者の権利法が制定され
社会的なルールが医療の場に持ち込まれるとよいのですが。
医療者と患者ではなく人対人として各々が責任を自覚し少しでも
分担し協力しあえる環境が実現する日が来ることを願っております。
★患者がもっと主体的に医療に参加できれば、医療側の負担が軽減
 され、安全性が向上するというのが私の考えです・・・

43

思いを伝えるのは難しいです・・・ 投稿者:BBSお宅  投稿日: 2月 3日(火)

顔の見えないBBSで、思いをきちんと理解してもらうことは、・・・難しいですね。
私は、いち患者としての立場で、先日投稿しました。いろんなサイトを巡っている中で「看護事故の人」さんのHPを知り、サイトの情報から患者として沢山のことを学ばせて頂いてます。そして、HPの趣旨に共感・賛同して、こちらのBBSにもやって来ました。

先日の「看護事故の人」さんの文章に、「患者さんの元気なときの写真をベッドサイドに飾ってみるなどを提案しています」とありました。私は正直に嬉しく思いました。入院患者の今の姿がその人の全てではなく、写真から、その患者の人生の例えひとこまでも知ってもらうことで、患者と医療者の意思疎通・信頼にきっとつながるだろうと。一人の人間として見る事こそ、命の尊厳そのものであり、必ず医療事故防止に結びつくと思いました。

「sumie」さん、私はここに集われている皆さんを指して「・・・聖職者のベールを纏うな・・・」なんて一度も申しておりません。もしそうお感じでしたら私の文章の至らぬせいです。お詫びします。

「なんていうべきか・・・」さん、私が感じた「割り切る」の意味は「なんていうべきか・・・」さんが受取られたそれとは違います。「なんていうべきか・・・」さんが言われる事には異論はありません。限られた時間・スタッフで仕事をこなす上での、現実的な適切なものです。ここでも私の言葉足らずだったことは訂正します。

私は、ベッドサイドに来られた看護師さんに「医療事故報道が多いけれど、看護師さん達は、そんな危険と隣り合わせの職場で、身も心もすり減らして毎日働いてられるんですね、大変ですねぇ」と言葉をかけた時に、「医療事故や、患者ひとり一人のことまで考えて仕事をしていたら身が持たない。仕事と割り切らないと看護師なんか出来ない。事故が起きたら起きたらの時で何とかなるでしょ。私は大丈夫」と、まるで私の言葉を投げ捨てるようにして病室を出て行かれました。

私は、患者を目の前にしての、看護師さんのこの言葉に自分の耳を疑いました。看護師さん以前の、その人の人間性・資質の問題と言ってしまえば、それまでですが、私は、こうした医療者が現実にいることを伝えたくて、先日述べたまでです。

「なんていうべきか・・・」さんのように、「聖職者に会ったことはないんですが、。。。」と、ご自身の周りの現実だけで、そのように括られてしまえば、そこで何もかも終止符を打たれてしまい、その後の対話は成り立たず不毛となります。

私は、医療事故を防ぐ上で、(6割論ではありませんが)そうした一部の心無い医療者・病院の意識を変えていかなければならないと考えています(きっと、皆さんも同じ思いだと思います)。「組織という集団の中には、一人や二人は必ずいる」で「仕方がない」では、共に一生懸命に命と向き合っている患者も医療者も救われません。事故発覚後の病院の不正を述べたのも、そうした不心得な人間が居辛くなるような職場環境を作っていかなければ、事故防止にもつながらないのでは、まして、事件(隠蔽等の犯罪行為)は無くならないのでは、と申し上げたかったのです。
職場環境を改善することは患者や被害者ではまず不可能です。医療現場に携われる一人ひとりの声、意識改革なくしては無理だと思っているのです。

[追伸]
私事でこれから1ヶ月間、PCの前に座れません。何とかお返事には間に合いましたが回答になっているか不安です。書きっぱなしで大変申し訳ありません。
 ・・・失礼します。

44

エッセイ読んだですよー 投稿者:kuu  投稿日: 2月 3日(火)

おはようございます。そういえば6万ヒットですね>看護事故の人さん。おめでとです。

トップに新設されたエッセイ読みました。assertion /inquiryの話、新鮮です。欧米では子供の頃からディベートの授業をよくやってますよね。これが「対話」のなんたるかを身につける方法論なのでしょう。時には自分にはない思想であっても、きちんと擁護し論理だてていく。これをやってますからねー。日本ではどうしても、なあなあの村意識になるからなー。まあいい時もあるんでしょうけどね。

違う立場のみなさんのご発言を拝見しております。医療職に寄せる高い倫理性への想いをひしひしと感じさせるものです。それが『医療職における倫理観は一般にあるものよりもいささか劣っている』であるのか、『医療職における倫理観は一般のものと同じであるがさらなる高みを目指すべきである』であるのかは温度差があるでしょうけれど。

ナイチンゲール憲章ですとか、ヒポクラテスの誓いですとか、倫理観の高さは常に求められているものです。ですがシステムの方はお寒い限りです。医療費抑制の大号令のもと、システムはどんどんエラーを起こしやすい土壌に流れていっています。是非皆さんの熱い想いを、そういった場所にとどけて欲しい。現場がいかに高い倫理観を持っていたとしても、それだけでは十分ではありません。システムは仕方ない、とにかく個人でがんばれ、というやり方が限界に来ていることは、経済界を見れば明らかでしょう。

医療職は権力でもなんでもなく、たんなる技能集団です。そこに働く者たちは、搾取され続ける弱者であるということ。少なくともここに集うような医療職はそうでしょう。

この国のシステムはどうなってしまうんだろう。そんなこともつらつら考えたりします。

45

お返事になってましたよ、私もエッセイよみました。 投稿者:sumie  投稿日: 2月 3日(火)

BBSお宅さん、お返事になってました。ありがとうございます。WANTさん、私への返信がなくて寂しかった。。。。なんちゃって。思いは一緒ですね。そのことがよくわかりました。

今回の件で、医療における過誤や事故について語り合うときに、加害者になるかもしれない自分を感じている側と、被害者になるかもしれない自分を感じている側が、意見交換していくときには、加害者になる側に近い場合は、自己弁護的になるのを努めて自嘲する必要があり、被害者になる側に近い場合は、攻撃的になるのを努めて控えていくということが必要なんだということを学びました。

これって、師長とスタッフとか、教授と助手とか、そういう、社会における「位置」的に、権力の側にある者と、権力のない側にある者とみなされる関係の議論とまったく同じですねえ。

でも、なんといっても、こうして、看護事故の人さんが、思いは同じ、「事故防止」って一点で、意見交換できるようにって、一生懸命、このHPを開き続けてくれて、みなで努力して、意見交換していくことによって、なんかちがってくるんだなあってことも実感できました。そして、エッセイはすばらしかった。事故防止と、コミュニケーションのことをちゃんと、文献とかいっぱい引用して、説明してくれて。。。
ほんと、ますます、看護事故の人さんの姿勢に、敬服しっぱなしです。

なんていうか、最近は、部下っていうか、スタッフっていうか、そういう人から「なんとかならないんですか」的な話を聞く機会が多くって、「まあまあ、そんなに怒っても解決できないんだよー、上は」って、仲介するような仕事してるか、上司っていうか、上の方の人が、「まったく、みんな好き勝手なことを言って、そんなことを言っても組織は動かないのよー」って愚痴っているのを聞いて、「でも、まあ、そういうふうに言わないとやってられないって思いは、下にはありますから〜」ってやってる、そういう日常の中にいすぎてるなあと思いました。

今回の議論を通して、少なくとも、sumieは、もし、事故を隠蔽するような事態に気づいたら、可能な限り、それを是正する行動をとるし、ごく少数のとんでもないことをする人を、自浄するための何かの行動をとるって、決意を(今までもそうしてきましたが)、今後とも貫きますってことだけ、誓っておきます。

そして、できたら、アサーションとか、インクワイアリーというコミュニケーション技法はどういう技法かってそういうふうに考えるよりも、具体的に、どういう場合に、どういうふうに「進言」「指摘」「主張」したかの事例を集めていきたい気がします。

あと、事故防止に努力するってことは、至らないかもしれない自分をいつでも意識して、間違いを指摘されたら、おお、ありがとうっていう気持ちを、どんなときにも忘れないように自分の状態をコントロールすることだから、いい気分でないことを引き受けるってことでもあるなあと思いました。

「ここが、間違ってるよ」って言われ続ける人でありたいですね。うん。

46

感謝いたします。 投稿者:猫屋敷  投稿日: 2月 3日(火)

私ののつたない文章に、多くの方が真剣に答えてくださり感謝いたします。又、私個人の過激な表現に、場を乱させ、WANTさんやBBSお宅さんにまでご迷惑をおかけし、お詫びいたします。皆様の寛容と大人の議論に、これ以上口をはさむ事は差し控えたほうが良いと思いますが、最後としますので、想いを聞いてくださいませ。不要と思われたら消してください。

「看護事故」の人さん。
知人の看護師のお話、わが身につまされます。私が医療の現場に戻れないのは、医療を敵視するからではありません。「急変」の知らせに病室に駆け込んだ時、彼女の苦悶の形相に頭が真っ白になり、出入りする医療者や取り巻く医療機器を呆然と眺め、それでも私の目は「普段と違うこと」を、それはまさに「医療事故による変化」を一瞬捉えていました。なぜあの時疑問を声に出さなかったのか。そうしたら現場の医療者も事故に気付き、もっと早く彼女は苦しみから開放されたのに。救命できたのでは。その後の事故隠しも防げたろうに。そんな思いがあります。私も彼女にとって加害者です。
ご両親には「事故を早期に見抜けなかった」不明をお詫びし、許しの言葉をいただきました。今でも時々ご両親と彼女の事を偲んでいます。彼女に未だつながりがある事で、ありがたいことに私は癒されています。でも、「医療事故」の人の友人のお話をうかがって、私の中に「医師や現場のスタッフに口をはさんではいけない」という一瞬のブレーキが掛かったのではないかという思いも込み上げてまいりました。私は、もっともっと一生かけて友とご両親に謝らなければなりません。

「Mina」さん
たくさんお聞きしたかったのです。「医療過誤訴訟」で、当事者は求刑を受け入れることで、罪を贖ったと思えているのか。法的にはイエスでしょうが、個人としてはご本人や家族にしっかり向き合って謝罪し許しをえなければ、引き裂かれたままなのではないかと。その魂を救うには?と。
看護協会の作成した「リスクマネジメントと医療事故」「医療事故発生時の対応」を何度読み返しても、「上意下達の管理」と「加害者となったら被害者とマスコミの非難の的となりぼろぼろになるかもしれない恐怖の煽り」を感じるばかりで、私自身が被害者になっても加害者になっても「メンタルケア」は文字だけ、血の通った対応はされないと絶望てきになります。
だから多くの医療者は、加害者になるかもしれない恐怖をいっぱいいっぱい抱え込まざるをえない。その恐怖は「犯罪人」になりたくない「恐怖」に転換して、事故隠しを生む土壌をつくっているとも考えられませんか?
「想いをどーんとまとめて引き取ってくれる存在」に、少なくとも医療事故に関して、看護界が温かく存在する可能性を望むのは無理でしょうか。

「たま」さん
たまさんのように、気持ちをストレートに表現できないのがもどかしいです。ありがとうございます。

「sumie」さん
加害者になりたくない、誰もさせたくない、その思いの強さと純粋さを加害者の自覚のある私は直視したくなくて、一番強烈に想いの矢を放ったのを、しっかり受け止めてくださってありがとうございます。「事故防止」一点だけでなく、「事故を起こす可能性におびえる」ゆえの「事故防止」では取りこぼされてしまう者のために、「事故を起こしてしまった人の真の救済のあり方」「被害者の救済」「被害者と加害者側の相互の和解、癒し」にも展開していっていただけたら。大変ありがたいです。

つい2週間前にこのサイトを覗いたばかりで、過去の論議も分からず、思いのままに書き込みました。失礼が多々ありましたことお詫びいたします。

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6万!  投稿者:「看護事故」の人  投稿日: 2月 4日(水)

ありがとうございます。作文も読んでいただきありがとうございます。

「医療紛争」メディカル・コンフリクト・マネジメントの提案
和田仁孝、前田正一 医学書院 2001

帯に 患者はなぜ怒るのか?! 「金の問題ではない」「謝罪してほしい」「真実が知りたい」「二度とこんな事故は起こしてほしくない」……
被害者のこの叫びの「意味」を、医療者は本当にわかっているのだろうか。
リスクマネジメントの限界、医療裁判の不毛を指摘し、新たな医療事故処理システムを提案する。

コラムには、えひめ丸事故とワルド艦長とかカリフォルニア州「ソ-リ-法」と言うのもあります。

もうお読みなられたかも知れませんが…

猫屋敷さん 
排他的なつもりはありません。もしそう感じられたのでしたらすみません。
また、機会があれば書き込みしてください。

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正直に 投稿者:sumie  投稿日: 2月 4日(水)

看護事故の人さん、6万達成、おめでとうございます。同じHP管理人としては、おめでとうという気持ちと同時に、ドキドキしている気持ちもあるんじゃないかなあと思ったりもしてみたりしています。

葛藤の渦中にあるけれど、匿名性を守るということによって、利害関係のある時空間を一緒にしていないから、分かち合える。そういうものが、ネットにはあるなあって、つくづく思います。

猫屋敷さん、猫屋敷さんからのコメントに涙がでてしまいました。そんなふうにうけとめていただけたなんて、こちらの方こそ、感謝感謝です。。。。。。

そして、あらためて、看護事故の人さんが紹介してくださったように、「被害者のこの叫びの意味を、医療者は本当にわかっているのか」ということを、自分にも感じました。
なあなあにならないように、被害者の側の視点を、忘れがちになってしまう自分がいることを忘れないように過ごしていきたいと思います。

honesty でしたっけ、ビリージョエルの歌でしたっけ。あの歌が、心の中からものすごく聞こえてきます。誠実であること、正直であること、それは、いろんなことがみえるようになるほどに、難しくなります。でも、コンフリクト=葛藤のさなかにあって、自分の軸をどこにおくのかと考えました。
よくみて、よく考えて、じっくり判断するということを鍛えながらも、そうだからこそ、まっすぐに、正直に、自分の中の違和感、、、「あやまりたい」「おかしいと指摘したい」そういう魂の中からでてくる叫びみたいなものに対して、耳をふさがないように、感覚を研ぎ澄ましておくことを忘れないようにしておきたいなあと思いました。

どうか、これからもできたら、またいろんなことを教えてください。

といいつつも、現実は、なんか、ひじょうーにだらだらしてますけれども。(笑)

49

キシロカインの点滴でも事故が。。 投稿者:なんていうかな  投稿日: 2月 5日(木)

話が変わって、すみません。

またもキシロカインの事故ですが、今回は、点滴の輸液ポンプの操作の問題であったようです。
静注用をなくしても、事故は起きてしまう、ということであるようで、がっかりですが、
輸液ポンプの交換の際には やはりダブルで確認とかの対策を考えていかなければ、いけない、ということを教えてくれる記事であると思いました。

http://www.yomiuri.co.jp/main/news/20040203i214.htm
「....看護師が点滴の輸液ポンプを大学病院のポンプに交換した。薬が患者に一気に投与されるのを防ぐため調整弁を閉めなければならないが、看護師は「閉めたかどうか記憶にない」としている。.... 」

50

システム 投稿者:Mina  投稿日: 2月 5日(木)

猫屋敷さん、まだ掲示板見てくれているでしょうか・・・
法は万能ではありません。何もかもを法で解決しようというのは無理があるのだと思います。
医療事故とて、刑事・民事裁判で、被害者の望む真実の探求や加害者側の謝罪などを強制的に実現できるとはとても思えません。
それは法の本来の主たる目的ではないからだと私は理解しています。
それでも、被害者と加害者の接点となるべく機会として裁判がどれほどエネルギーを必要とするものかを考えるとそこに大きな期待を寄せる心情は察してあまりありますが・・・。

加害者が裁判の過程の中で贖罪の意識をどれほど自覚するのかも
客観的にデータとして確認したことはありません。そして個々の事例に大きく左右されるものですから、そういった検討がどれほどの意味があるのかには疑問があります。

加害者や被害者の思いをどーんと受け止めてくれるものとしては
「看護界」というのは不適切だと感じています。
もっと別な中立したシステムとして第三者機関が必要だと思います。
医療事故の被害者側または加害者の受け止めて欲しい思いは当事者に対してだけでなく、警察であったり司法であったり、時に行政であったりするわけで、それらの混在する混沌とした思いを整理して必要な処理をしていくことに経験上とてもエネルギーを使い果たすと感じています。
(ましてその作業は、時間との戦いでもあったりするわけで・・・)
弁護士さんでもきっと難しいでしょうね・・・。
社会科学と医学看護学が合わさって、
そういうシステムの構築ができたら、いいのに・・・

PS 遅ればせながら 6万ヒットおめでとうございます(^^)これからもよろしくお願いいたします。

51

報道に関して 投稿者:なんていうか  投稿日: 2月 5日(木)

報道内容に一定の傾向が生じてしまう一因には、日本独特の記者クラブの関与がすくなくないことを、ある方面から教えていただきました。
ただし、警察とか、厚労省とかには、あっても、医療機関に対しては、記者クラブはないので、偏りがまた生じるのかな、と思います。

Minaさんのいうように、第三者機関が望まれると強く思います。
ただし、そのような機関に働く医療関係者は、おそらく荷が重いことになりますが、。。
医療とか医学とか看護学とかだけではなく、本来は無用の政治的圧力を受けることはまず間違いないでしょう。それに屈せず、公正中立を目指し、なおかつ、知識、経験も豊富であることが望まれるわけです。

52

ばわ 投稿者:kuu  投稿日: 2月 6日(金)

全国紙にもちらっとでたけど、舞鶴市民病院の内科医ごっそり退職事例。なんか
真実は知らないンだけど、コスト主義の院長に内容主義の副院長が反発して
やめて、まあそれに引きずられるように10人?もの内科医がやめたんだったっけ。

http://www.mainichi.co.jp/news/selection/archive/200402/03/
20040203k0000m040135001c.html

メディアの対応が興味深いね、これは。基本的に医療は無駄が多すぎるとか、病床数は
減らすべき、というふうに、医療経済を改善し利便性をアップせよというスタンスですけど。

だけどこゆケースではとたんに倫理観とか患者軽視の風潮、ってくるもんなー。もう少し突っ込んで、「昨今の医療改革が単なる医療費歳出の削減に過ぎないという余波が早くも現れ始めている」なんて絶対書かないだろうね(笑)。

53

医師大量退職 投稿者:なんていうか  投稿日: 2月 6日(金)

kuuさん、報道では 辞職の理由は「一身上の都合で」としか書かれていませんでしたが、発端はやはり、経済的問題なのでしょうか、実際はどうなんでしょう。
でも赤字病院は 公的な支援なしには やはり潰れていく運命にはあるわけで、なんとか凌ぐだけの収益確保が必要なのは、仕方がないのでは。
患者さんにも、働く医療従事者にも、また とくに研修医にも、経営母体の自治体にも、それぞれ それなりに良いことがあるのが、大切なのではないかと思います。
舞鶴市内には他にも病院があるようなので、実質的に患者さんが困ることにならなければ良いのですが。
市民病院の患者さんは激減するかもしれませんが、こんな事態で事故が多発なんていうことにならないのを祈ります。

医者だけは一度に辞める話は聞きますが、看護師とか検査技師などの他の職種が大量辞職という話は余り聞かないように思います。知らないだけでしょうか。
医者が辞めても0人にさえならなければ、病院は、それなりに存続していくように思います。(と、実は、自分がある勤務先を辞めざるを得ない時に、言われたのでありました。)
看護師総辞職だと立ち行かないでしょうけど。

54

いろいろですけど… 投稿者:「看護事故」の人  投稿日: 2月 8日(日)

輸液ポンプの事故ですが、紹介されていました読売新聞によると
「同病院によると、同種の医療ミスは過去2年間、国立大の病院では報告されていないという。」とありましたが、実はたくさんあるのではないかと思っています。中身が普通の補液だったり、クランプの開放時間が短かったりで影響の無いのがほとんどと言うだけで実はある。と言うのが私の勝手な推測です。 

もう一つ最近の事故で気になったのはDIARYにも書きましたが、2月3日に報道がありました。横浜栄共済病院の輸血ミスの事故です。同姓の患者を間違えて輸血してしまったというものです。この病院の対策としてあえて同姓の患者を同室にしていたとのことです。
通常同室に同姓の患者がいる事をさけますが。
異なる部屋に同姓の患者が別れているとした時に、受け持ち看護師も異なる場合があります。
そうなると私の受け持っている田中Aという患者は一人であり、他の田中Bとの判別をしなくなるのではないかと思います。何かが間違ったとき、この田中は田中Aである。と田中AなのかBなのかを判別しにくいのではないかと感じました。

舞鶴市民病院の医師ごっそりもびっくりでしたが、いろいろなことがあります。
青色発光ダイオ-ド200億! という裁判もびっくりでした。
じゃ逆に何かプロジェクトをして会社に損害を与えた場合、会社側が個人に損害賠償を請求することはないのだろうか? とか。香川県ではT尾さんと言う方がうどんブ-ムの火付け役で香川県の観光が5%伸びたそうです。ここでT尾さんがうどんブ-ムは、私の発明だからと香川県相手に…とこれは冗談ですが、法に無知なもので馬鹿なことを考えています…

もう少し法律を勉強してと思っていましたが、わからないなりに
「医療紛争」などにADR(裁判外紛争処理機関)のことが書かれていました。
裁判で真実の探求、再発防止の措置などは、難しいようですのでこのようなADRが機能しているのならいいのにと思いました。
ADR JAPAN
http://www.adr.gr.jp/iji.html
では、ADR機関として(社)日本医師会医事紛争処理委員会 を挙げていましたが…中立と思えない
ADRもなかなか難しいと言うことでしょうか? 

うろ覚えですが、たしかオ-ストラリアで、医師がストか何かでいなくなったそうです。
1週間か2週間は、看護師だけで持っていたと言う話があったような気がしますが、
診療がないのなら病院にはならないですよね。



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